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「この分野は、ニッポン・ベンチャーが世界一をとれるチャンスがある」

「代替エネルギー」編をふりかえる(上)

  • 飯野将人,堤 孝志,瀬川 明秀

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2008年7月31日(木)

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 新コラム「NEXT BIG THING~キャピタリストが見る新潮流」は、5月に発売された『クリーンテック革命』という1冊の本がきっかけとなり始まった。

 これは米国シリコンバレーを中心に盛り上がる“クリーンテクノロジー”に迫ったビジネス書(原著『Clean Tech Revolution』)で、日本では現役ベンチャーキャピタリスト2人が翻訳した。米国の著者たちの視点も斬新だったが、日本のベンチャーキャピタリストたちの視点が面白かったので、日経ビジネスオンラインでの連載が始まった。

 コラム「NEXT BIG THING」は、本の紹介だけではなく、日本のクリーンテックベンチャー事情とキャピタリストとしての思いも語ってもらうことになった。

 『クリーンテック革命』「NEXT BIG THING」で共通するのは、単なる技術の「評論」にとどまらず、投資家のための分析・判断になっていることだ。自分のお金ではなく、他人様のお金を預かり、未来の成長企業に投じるのがベンチャーキャピタル。常に当事者としての判断が求められている。

 優れた技術でも、マーケットスタンダードを勝ち取れなかったケースはいくらでもある。クリーンテック分野も同じことが起きる。素晴らしい技術だが、中長期的な視点で見た時に何が課題になるのか。資金不足か、人か…意思決定を求められる立場になれば、考えるべきことは山ほどある。筆者たちは常にそうした視点で考えている。それゆえにクリーンテックブームに対して非常に「熱い」のに「冷静」なのだ。

 さて、この連載は前回で、代替エネルギー編が終わったところ。1回1回のコラムは質量とも充実しており、読み応えあるものになっている。

 そこで、このタイミングをとらえ、筆者たちにエネルギー編の「自己解説」をお願いした。技術、投資動向の詳細に関してはそれぞれの連載を読んでいただきたいので、今回は対談形式による「まえがき」であり「補足」になる。併せてお読みください。

NBO:まずは「クリーンテック」との出合いについてお聞きしたいのです。いつ頃からクリーンテックに注目されていたのですか。

堤孝志・飯野将人

堤孝志氏(左)、飯野将人氏(右)

飯野:そんなに前の話ではありません。堤さんが『Clean Tech Revolution』を紹介してくれた頃だから…、去年の3月頃からかな。たった1年半前ですが、当時日本ではクリーンテックとかグリーンテックとかいう言葉はありませんでした。

 シリコンバレーの起業家や米国のベンチャーキャピタリストの話題といえば、ちょっと前までは、「半導体」の新技術や「Web2.0」の話題ばかりだったのに気がつくと皆、太陽光発電やバイオ燃料などを熱く語るようになっていた。数年前からそんな場面に何度か遭遇していたんだけど、この本を読むまでは正直、僕にはピンとこなかった。「エコ」とか「環境」と言うと条件反射的に「ビジネスにならない」と感じてしまっていたので、どうせ一過性のブームだろう、くらいにタカをくくっていたのです。

:当時、コンピューターやインターネットに続く“本格的”で“骨太”の成長の波(=ネクスト・ビッグ・シング NEXT BIG THING)は何だろうかと模索していた時期だったんです。一人で考えても答えが見つかるものではないので、会社の枠を超えて、飯野さんたちと議論をしていました。

飯野:「Web2.0」は確かにライフスタイルを変えるし、情報の流通も使われ方も、いろいろ変わるんだけど…大きな意味でインターネットイノベーションの一環だし、ネクスト・スモール・シングぐらいの感じだった。10年後も成長していると言える分野かどうかは分からなかった。

 では「半導体」はどうかといえば、半導体は日本のお家芸と言われた時代もあったけど、今は苦戦しているし、少なくともベンチャーキャピタルが半導体の投資でうまくいった例は少ない。

 新しい展開が見いだせなかった時期に、米国ではクリーンテック、クリーンテックと騒いでいる。ベンチャーキャピタルからの投資が衰えるどころか、日増しに勢いづいていました。

NBO:そのあたりの状況は、1回目の「投資家を魅了する魔法の言葉“クリーンテック”」で話題にされてました。

投資規模と投資スピードに驚く

:ええ、驚くほどの規模であり、スピードです。1回目に書いたのですが、シリコンバレーの超一流ベンチャーキャピタルであるクライナー・パーキンス・コーフィールド・アンド・バイヤーズ(KPCB)は、アル・ゴア氏が代表を務めるGenerationというNPO(非営利組織)と提携し、ゴア氏をアドバイザーとして招聘しました。それに続いて、500億円のGreen Growth Fundをも立ち上げました。

 Sun Microsystemsの共同創業者でKPCBのパートナーも務めたヴィノッド・コースラ氏もクリーンテック関連投資を積極的に進めているんです。そのほか、セコイア、ヴァンテージポイント、モアダヴィドゥなど老舗の一流ベンチャーキャピタルもクリーンテックに力を入れ始めています。

 ベンチャーキャピタルだけじゃありません。

コメント3件コメント/レビュー

ほぼ同意です。ただ、日本人の得手不得手を無視して言うならば、現在の生活にて用いるエネルギー・テクノロジーに取って代わるものではなく、それこそ現在の生活スタイルを変えてしまいかねないようなクリーンテックが現れれば、文句無しのBig Thingでしょうね。(2008/07/31)

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いただいたコメント

ほぼ同意です。ただ、日本人の得手不得手を無視して言うならば、現在の生活にて用いるエネルギー・テクノロジーに取って代わるものではなく、それこそ現在の生活スタイルを変えてしまいかねないようなクリーンテックが現れれば、文句無しのBig Thingでしょうね。(2008/07/31)

いろいろなエコ技術開発とそのビジネスが現在求められるフロンティアであることには全く同意するものですが、「ワガママやゼイタクを妥協せず持続的成長を実現する技術やサービス」とあることについては、私は、人間の欲望の赴くままに、という、特にアメリカ辺りにありそうな気風を、神を恐れぬ人間の傲慢と感じます。地球温暖化防止には、さしあたりどれだけの二酸化炭素排出を抑えるべきなのか、そのためには少なくとも当面、最も大事なのは、ポーズとしての小手先の省エネにとどまることなく、景気後退も止むを得ぬくらいの覚悟で、先進国は消費全般を抑制すべきなのではないでしょうか。(2008/07/31)

「日本ならではのベンチャーが名乗りを上げてくれるのを心待ちにしています。僕たちベンチャーキャピタルはそうしたNext Big Thingにリスクキャピタルを流入させて、革新を促すのが使命であるはずですから」―なんて横柄な態度なんでしょうか。自分たちを稼がせてくれるカモがネギしょってやってくるのを待っているだけなのに、革新を促すのが(自分たちの)使命だといいくるめるなんて。誰に、あなたたちの期待に応える使命があるのでしょうか。(2008/07/31)

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