• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

ゴーンが知っていた“借金漬けから抜け出す方法”

MBO(マネジメント・バイアウト)した会社が、借金漬けにならないために

  • 松田 大介

バックナンバー

2008年9月10日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

「いったい、MBO(マネジメント・バイアウト)した後はどうしたらいいんだ?」

 前回は、上場企業のMBOにおける利益相反問題やコーポレートガバナンス(企業統治)を取り上げた。集中連載4回目では、再びすかいらーくのMBOの話に戻りたい。すかいらーくはMBOの後にどうすればよかったのだろうか。1回目の冒頭に述べた、筆者がNBOnlineの打ち上げ時に発したある言葉、

 「あのニュースは、単にMBOだけではなく、LBO(レバレッジド・バイアウト)も併せて考えられたスキームであることを理解しておかないと、その話題性と金額の大きさに目を奪われて、あの時点で当事者が何をしようとしていたのか、その後何が起こったのか、実態が見えてこないように思います」

 「何をしようとしていたのか」「その後何が起こったのか」はこれまでに述べた通りである。集中連載4回目である今回から本題にいきたい。それは「MBOを実行した企業は何をすべきなのか」である。

MBOを行った会社の本来の経営の仕方

 1回目2回目で述べてきた通り、LBOという買収手法を用いてMBOを実行した企業は“借金漬け”になりやすい。真実は、このスタートからの経営は日本人が思い浮かべる「長期的な視点に立った経営」ではない。真っ先に必要だったのはリストラクチャリングを中心とした負債を返済していくための経営であった。しかも株主は、3年から5年以内に所有している株式を株式公開するか事業会社等に売却することでキャピタルゲインを獲得する投資ファンド、という状況下においてである。

 このような借金漬けの状態で行うべきことは、まず第1に貸借対照表(B/S)のリストラを実施し総資産回転率を上げること、第2が本業以外の無駄な出費を抑え、キャッシュアウトを改善する損益計算書(P/L)のリストラだったのだ。

バランスシート

 筆者は、LBO後の経営改革のアプローチは、ターンアラウンド(企業再生)に類似する部分を感じている。LBOのような負債と資本の再構成(再編成)が行われた後は、その資本構成に応じた経営改革が求められると考えているからだ。これについては、日産自動車のカルロス・ゴーン氏が再生を行った時の手法を取り上げたい。

 ゴーン氏の再生手法はまさに借金漬けからの脱出だった。仏ルノーが資本参画する前の1999年3月には、日産の有利子負債は4兆3000億円に達し、支払利息が1000億円を超えていた。同期の日産の連結営業利益は1100億円に満たなかったので、この当時の日産は「利息を支払うためにすべての事業を回している」状態だった。もちろんこれは極端な借金漬け状態だが、この有名事例から学べることは多い。

日産&ゴーン氏の手法を読み解いて見えてくる、本当のアプローチ

 ゴーン氏の再生手法については、カリスマ的な一面やどのような組織形態を設けたか、というような誰にでも話がしやすい話題に目がいきやすいが、このような手法を真似して改革をしようとしたが、うまくいかなかった企業の例は少なくないだろう。

 ゴーン氏の手法とその根底にある考え方を理解するためには、表面的で目に見えやすい施策ではなく、土台となる財務の視点から冷静に見ることが必要だ。

コメント2

「すかいらーくMBOの深層」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

もっと事業を効率化して、料金を下げて、消費者に貢献しないと業界はだめになってしまう。

和田 眞治 日本瓦斯(ニチガス)社長