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戦略論の大家・マイケルEポーターでは分からないサービス業の経営

  • 山口高弘

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2008年9月10日(水)

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 第2回から第8回まで、サービス業における生産性向上のための取り組み・事例について、特に国内顧客へのアプローチを中心に紹介してきた。

 サービス業の成長企業事例を俯瞰すると、その事業の方向性を決定づける戦略形成のあり方に、理論やフレームワークでは解釈できない特質があることが見えてきた。それは、競争戦略論の大家であるマイケル・E・ポーターの理論では解釈できないサービス事業者の競争優位のための戦略形成のあり方があるというものである。

 今回は、第2回から第8回の中で紹介した7社の事例を基にして、サービス業の戦略論について論じてみたい。

戦略論の2大潮流

 今回は、第2回から第8回の中で紹介した7社の事例を基にして、サービス業の戦略論について論じてみたい。

 戦略論の前提は、企業が目指すべき目標は「持続可能な競争優位」であり、その源泉は「違いを創ること」にあるというものである。そして、「違い」を作ることが競争優位の源泉なのであるが、「違い」を創るためのアプローチには大きく2つある。1つは、「他社と違ったところに自分を位置づけること」、もう1つは「他社とは違った経営資源を持つこと」である。

他社とは違った経営資源を持つこと

ポーター理論では解釈できないサービス事業者の競争優位

 1つ目のアプローチの中で恐らく最も有名なのは、マイケル・ポーターの産業構造分析であろう。

 ポーターは産業構造を分析し、収益性を決定する2つの基本要因として、(1)産業構造(ある産業の平均的な競争企業の収益性を決定するのは産業構造である)、(2)持続的な競争優位(持続的な競争優位によって、その産業の平均的な競争企業を上回るパフォーマンスを実現し得る)を挙げている。

 ここでは詳細な解説はしないが、(1)の産業構造を分析するフレームワークとして、5ForcesModelを提示している。(2)については、競争優位は2つのやり方で実現できるとし、1つはオペレーション効率(競合他社よりも巧みなオペレーションを行うこと)、もう1つは戦略的ポジショニング(競合他社とは異なる方法で独自な価値を顧客に提供すること)であるとしている。

 マイケル・ポーターの哲学とも呼べるこの戦略論の基本は、「まずは徹底的に産業構造を分析し、その産業が収益に対してどれだけ寄与するものなのか、というところから始める必要がある」というものである。

ポーター理論

 7社の事例をポーター理論に照らして見ると何が見えてくるのだろうか。結論から先に言うと、産業構造を徹底して分析したうえで戦略を構築している事例は皆無である。しかし一方で、「他社と違ったところに自分を位置づけること」に成功している企業はある。

 ベアーズKBCアーバンフューネス花和楽の湯御所坊である。これはどういうことか。産業構造分析理論には、産業構造は分析可能であるという前提がある。しかし、サービス業においては新産業・新業態がものすごいスピードで生まれている。昨今の市場環境変化のスピードは驚くほど速く、また企業間連携や買収なども盛んに行われており、昨日の敵は今日の味方、その逆もある。このような変化の激しい市場環境において、5ForcesModelなどの戦略フレームワークやデータを用いた分析的な戦略構築は機能しづらくなっている。

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