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「非喫煙者のためのタバコ部屋」という選択肢

  • 小林 暢子

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2008年9月30日(火)

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 前回まで会議術をテーマに、分かり合える話し合いに必要なスキルを考えてみた。アンケートにもたくさんの回答をいただき、感謝の念でいっぱいだ。回答結果や会議の悩みの解決方法などを近日中にこのサイトでお伝えしていく。

 さて今回からは、会議にとどまらない職場や会社での幅広いコミュニケーション全体に視野を広げたい。2008年前半ベストセラーになった「不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか」(講談社現代新書)では、社員同士が孤立し、助け合いや支え合いがないまま冷え切った現代の職場の問題が描かれた。「おはようの挨拶がなく、皆淡々と仕事を始める」「イライラした空気が職場に蔓延し、会話がない」「隣の席にいる人とも、やりとりはメールのみ」などの要注意リストに、自分の職場を引き比べてうなずいた読者も多いのではないだろうか。

「話しかけられない症候群」に陥っていませんか?

 コミュニケーションが不全で、職場に対する帰属意識が失われている。それによって若手社員を中心に離職率が高まったり、メンタルヘルスに悩む社員が増えたりといった、組織にとって好ましくない兆候が表れている――。こうした指摘もまたよく聞かれる。ではコミュニケーションを改善するにはどうしたらいいか。社員同士の会話を増やせばいいのだが、実際にはそれがなかなかできない事情がある。

 その1つは、話をするきっかけが見つからないというものだ。限られた時間内で確実に仕事をこなすために仕事に没頭する。必要なことはメールで伝えれば済む。そんな環境では、不要不急の相談や、自分の考えを聞いてもらうために上司や同僚に気軽に話しかけたりするのははばかられる。不動産会社のある中間管理職は「インフォーマルな情報交換をする唯一のチャンスは昼食時」と話す。「相手の仕事の邪魔をしていない、と安心して声をかけられるから」。でも最近は、昼食に出る時間も惜しみ、パソコンの前で弁当を広げる同僚が増えてきたという。

「イキワク活動」でコミュニケーション活性化

東京海上日動火災保険の埼玉自動車営業第二部(さいたま市)がオフィスの一角に設けたR会議室。「イキワク活動」のミーティングも頻繁に開かれる(写真/齊藤 哲也)

東京海上日動火災保険の埼玉自動車営業第二部(さいたま市)がオフィスの一角に設けたR会議室。「イキワク活動」のミーティングも頻繁に開かれる(写真/齊藤 哲也)

 こうした「話しかけられない症候群」の解決に乗り出す組織も出始めた。その1つが東京海上日動火災保険の埼玉自動車営業第二部だ。

 大宮駅(さいたま市)からほど近いオフィスビルにある事務所の一角に、この7月からガラス張りのコミュニケーションルーム、通称「R会議室」が登場した。「R」はリラックスの略。一般会議室を改装し、社員間のコミュニケーションが活発化するようにレイアウトを変更した。

 R会議室は、埼玉自動車営業第二部が展開する職場活性化活動、通称「イキワク(イキイキワクワク)活動」から生まれた。「自分が入社したころの、活気にあふれ話し声に満ちていた職場を取り戻したかった」。こう考える渡辺善雄部長は2007年後半からコーチ・エィ(東京・千代田)のチームコーチングを導入し、コミュニケーションが職場の風土や個人のモチベーションに大きく影響を与えることを部員に気づかせた。そして「個人が意識や行動を変えるだけでなく、組織的にコミュニケーション改善活動に取り組もう」と部員に呼びかけ、スタートしたのがイキワク活動だ。

 「あいさつポジション」を決めてオフィスの出入りの際に「行ってきます」「ただいま」と声を出す。仕事で助けてもらった感謝の言葉を付せん紙に書いて全員の目につくところに張り出す。数人ずつの部員で組織した分科会から様々なアイデアが生まれ、形になっていった。R会議室もある分科会での社員の一言をきっかけに生まれた。「タバコを吸う人はタバコ部屋でいろんな話ができて楽しそう。吸わない人にもそんなスペースがあればいいのに」。

 R会議室は外出の多い営業担当者が、事務職の女性社員や派遣社員と話をする貴重な場にもなっている。「営業担当者とのとりとめもない話から、お客様とどのように接しているかが見えてくる。サポートする立場として、どう動けば営業が仕事をしやすいかを意識するようになった」。ある派遣社員の女性は話す。「お客様の目線で」と1万回言うより、営業担当者との直接の会話を通じてリアルな像を感じ取るほうが、ずっと強いメッセージになる。

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三品 和広 神戸大学教授