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クリーンエネルギーもエコカーもカギは電池が握っている

電池をめぐる大手企業とベンチャー

  • 飯野将人,堤 孝志

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2008年10月2日(木)

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 NEXT BIG THING! ベンチャーキャピタリストはIT(情報技術)、バイオの“次に来る巨大潮流”を追い求めている。本稿ではNEXT BIG THING「クリーンテック分野」の投資で先行する海外(主に米国)事例を拙訳書『クリーンテック革命』(ファーストプレス)に触れながら紹介する。さらに、この分野はわが国にも先進的な事例がある。ニッポンの事例とニッポンの投資実務家の思いも語ろう。

 拙訳書『クリーンテック革命』の第7章は「モバイル」。モバイル機器ではなく、そういった機器を駆動する電源~リチウムイオン電池と燃料電池~のイノベーションを説明している。

 ここでは思い切って「モバイル」を「コンセントにつながっていないすべての機器を駆動する電源のイノベーション!」くらい、広く捉えてみよう。

 この分野も日本のメーカーの技術は世界的に先行してきたのだが、拙訳書『クリーンテック革命』は米国の事情ばかりが紹介されているので、今回から2回にわたって日本の事情を中心に触れたい。

で、今回はキャパシタとリチウムイオン電池。

電池の種類

 そもそもバッテリーやキャパシタがクリーンテックと呼ばれる理由は、

1)太陽光発電パネルや風力発電タービンのような自然エネルギー電源と組み合わせる有効性が高い
2)電池の長寿命化によって廃棄物削減の効果がある
3)水素燃料による燃料電池は究極のクリーンエネルギーである
といったことが挙げられる。

 「クリーンテック革命」ではモバイル電源の技術開発が米軍の開発予算主導で行われている事情が強調されているが、「クリーン性」のメリットを考えれば軍事用途に限らず民生用途でも技術革新が不可欠であることは言うまでもない。

気まぐれな自然エネルギーのバックアップとして

 前章「スマートグリッド」で指摘した通り、風力発電や太陽光発電を大規模に導入するには、出力が安定しないことが大問題だ。系統電源は刻々変化する電力需要に応じて系統全体としての周波数と電圧を一定範囲に保つため、各発電所の発電量を制御しながら電力を供給する必要がある。

 ここで、お天気まかせで気まぐれな風力発電や太陽光発電が大量に系統に接続されると、供給力の波を平準化して需要に合わせるためのバックアップ電源が必要になる。この設備投資が莫大なことも電力会社が自然エネルギー電源の導入に二の足を踏む一因になっている。

 これを解消するため風力や太陽光などの分散電源の側で2次電池やキャパシタによる出力変動を制御する試みが行われている。現状では2次電池やキャパシタはコストや耐久性に問題があるが、機器の性能が向上し電池やキャパシタで経済的に自然エネルギーの出力変動を吸収できるようになれば、ポテンシャル需要いっぱいまで自然エネルギーを導入することも可能になる。

 すなわち、2次電池やキャパシタの性能が向上することが大規模な送電インフラにとって自然エネルギーが電力源の一翼を担う条件とも言えるのだ。

キャパシタの持つ可能性

 「キャパシタ」という言葉は「バッテリー」に比べて耳慣れない。

 電池(バッテリー)が電気を化学的なエネルギーに変換して蓄え、放電する時に電気エネルギーに再変換するのに対して、キャパシタ(コンデンサー)は化学反応を使わず絶縁された2枚の金属板の間に電気を電子の状態のまま蓄える。バッテリーのようなエネルギー変換プロセスがないので短時間で電気の出し入れができ、内部抵抗が低いので大電流の放出が可能だ。

コメント1件コメント/レビュー

現在多くのエネルギーは石油に頼っています。これは一意にコスト競争力があり、またガソリンスタンドやパイプライン、タンカーなど供給システムが完備されていることの先行メリットがあるからだと思います。しかしこれからはこのような石油製品をエネルギーとして利用することは困難になると思います。又環境に配慮することも求められています。このような観点から燃料電池。原子力などが電気エネルギーの供給源として開発されているわけですが、蓄電池はこれとは考え方をかえ電気エネルギーを蓄えることを目財しています。燃料電池は、燃料となる水素の生産でクリーンとは言えず、又供給ラインを新たに作るコストが発生します。原子力はコンピュータでいえば一昔前のメインフレームの発想でしょう。この点からも蓄電装置はエネルギー源の分散化にもなり災害時の対応にもなります。開発に当たって不思議なのは今までのエネルギー使用状況を前提としていることです。本文にあったように車の実走行距離に合わせた開発指針を作るべきでしょう。また電気オートバイなど法律で規制しているものも多くあります。これらの見直しも必要でしょう。最大の市場は家庭の蓄電装置だと思います。また蓄電池接続のインターフェースを早く国際標準で定めるのも大事だと思います。(2008/10/02)

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現在多くのエネルギーは石油に頼っています。これは一意にコスト競争力があり、またガソリンスタンドやパイプライン、タンカーなど供給システムが完備されていることの先行メリットがあるからだと思います。しかしこれからはこのような石油製品をエネルギーとして利用することは困難になると思います。又環境に配慮することも求められています。このような観点から燃料電池。原子力などが電気エネルギーの供給源として開発されているわけですが、蓄電池はこれとは考え方をかえ電気エネルギーを蓄えることを目財しています。燃料電池は、燃料となる水素の生産でクリーンとは言えず、又供給ラインを新たに作るコストが発生します。原子力はコンピュータでいえば一昔前のメインフレームの発想でしょう。この点からも蓄電装置はエネルギー源の分散化にもなり災害時の対応にもなります。開発に当たって不思議なのは今までのエネルギー使用状況を前提としていることです。本文にあったように車の実走行距離に合わせた開発指針を作るべきでしょう。また電気オートバイなど法律で規制しているものも多くあります。これらの見直しも必要でしょう。最大の市場は家庭の蓄電装置だと思います。また蓄電池接続のインターフェースを早く国際標準で定めるのも大事だと思います。(2008/10/02)

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