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精神性軽視を見直す

  • 富坂 良雄

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2008年11月4日(火)

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 私の大先輩に90歳で現役の経営コンサルタントをされている方がいらっしゃる。今年の夏も、みずからパソコンでテキストを作成してセミナーを開催されたし、著作も2冊上梓された。好きなゴルフには自分で自動車を運転して来られるし、羨ましいほどに精力的な方だ。

「利他の精神」があってこそ

 高齢化社会に入った日本だが、かの大先輩を見ていると、みずからを年齢で区分して、頭を使わないように追い込んでいる人が多い気がして残念でならない。個人差はあるだろうが、年齢が問題なのではなく、いかに自分を前向きにマネジメントするかということが大切なのだと思う。

 もっとも、人間は自分のためだけに強くなろうとしても限界がある。スポーツを例にとっても言えることだが、辛い練習を続けていても、自分のためにだけなら「もう、いいや」と投げ出してしまう場合が多いだろう。仲間のため、あるいは社会ためという「利他の精神」があってこそ頑張れる。

 かの大先輩には「産業界のために」という思いがある。もちろん、かつての日本のように「滅私奉公」に徹しろと言うのではない。社会的要素も加味して、自分自身を生かすべき道を探るべきではないか。最近の日本では、ややもすると合理的、科学的という考え方にのみ重きを置いて、精神的という部分が軽視され過ぎているように思える。

 近年、格差問題が声高に叫ばれているが、教育問題は以前に増して格差が表面化しているように感じる。「お受験」を前提にした知識詰め込み型・記憶力重視型の教育に熱心なお母さんたちも多い。確かに知力は大事だが、社会に出た後は「人間力」が問われる。

「精神的な太さ」を身につけるために必要なこと

 ビジネスの世界で生きるには、個人の持つ精神的側面を試される局面の方が多い。社会の変化に対応するには、勇気や決断力とともに「精神的な太さ」が重要になるからだ。リスクを取る度胸など、精神的な太さを鍛えておかなければ、大きな仕事はやり遂げられない。これは、ビジネスマンなら理解できるはずだ。

 しかし、日々の暮らしの中では、そこにあまり価値を見出しておらず、かえって軽視している。「なに、いざとなったら対応できるはず」という過信があるのではないだろうか。

 しかし、精神的な太さを身につけ心の筋力を強化するには、普段からの訓練が重要なのである。企業において個人に期待されるのは、価値を生む行動をとることである。新入社員は新入社員なりの行動が求められる。課長、部長、役員とそれぞれのポジションにおいて環境の変化に対応しながらパフォーマンスを高め、マネジメントしていかねばならない。

 しかし、ポジションごとに期待される責任や役割をみずから定義できていなければ、無能力化現象を生じさせてしまうことになる。

 部長になっても課長と同じことをしていては意味がない。肩書きが変わるということは、役割も変わるということであり、責任も変わるということだ。人間的強さ、つまり精神的な太さが伴って来なければ、組織のためにも、本人のためにもならない。

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