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人事の“多国籍化”、ニッポンの実情

原一郎キヤノン人事本部人事部長に聞く

2008年10月11日(土)

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 グローバリゼーションの進展に伴って、“人事のグローバル化”を図る企業が増える半面、その取り組みには誤りや不備が多く見られる──。前回に登場したヘイコンサルティンググループの高野研一社長はこう懸念を示した。

 実際のところはどうなのか。海外における売り上げが全体の8割に達し、日本経済団体連合会の会長を出すなど、今や日本を代表するグローバル企業となったキヤノン。同社の現状について原一郎人事部長に聞いた。

 本社では外国人の役員は誕生していないが、欧州のグループ会社では既に国境をまたいだ幹部の登用が盛んに行われている。こうした動きがほかの地域にも広がり、やがてはグローバル企業にふさわしい経営幹部の多国籍化が実現すると、原人事部長は展望する。

(本誌による要約日経ビジネスマネジメント 中野目 純一)

 世界中で活躍している優秀な人材を国籍に関係なく登用して、キヤノン7751のビジネスで活躍してもらう──。

 こうした姿を目指し、「Canon Corporate Executive Development Program(CCEDP)」と称する研修を、2001年から始めました。文字通り、キヤノンのグループ経営を将来担っていく幹部候補の育成が目的です。受講者は、日本の部長クラスに加えて、海外のグループ会社のゼネラルマネジャー以上から選抜しています。

 当社の2007年12月期決算における連結売上高は4兆4813億円。このうち海外での売り上げは3兆5337億円と、全体のほぼ8割を占めています。今年6月末時点の連結従業員数は14万1600人で、そのうち8万2100人が外国籍の従業員です。

 これだけビジネスがグローバル化し、日本人以外の従業員が半分を超えているのですから、優秀な外国人の社員を経営幹部に登用していくのは自然の流れでしょう。

世界中から毎回20人前後を選抜する

原 一郎(はら・いちろう)氏

原 一郎(はら・いちろう)氏
1982年キヤノン入社。以来、同社や国内外の販売会社などで人事業務に携わる。2007年から現職
(写真:陶山 勉、以下同)

 CCEDPは2001年からほぼ毎年開催しています。1回当たりの受講者は20人前後。日本人は2~3割で、残りは外国人です。

 この研修ではスイスのビジネススクール「IMD」と提携しています。まずは受講者全員が2回にわたってスイス・ローザンヌにある同校のキャンパスに集まり、「エグゼクティブMBA」と呼ばれる経営幹部クラス向けの授業を受けます。

 その後、新たな事業のプランを立案するという課題を持ち帰り、受講者同士やIMDの先生とやり取りしながらプランを練り上げていきます。この部分は「アクションラーニング」と言われるものです。米ゼネラル・エレクトリックGEがリーダー育成の研修に取り入れていることで知られています。

 事業プランを提出してすべて終えるまでには半年ほどかかります。通常の業務をこなしながら取り組むので、かなりハードな研修ですね。

事業プランの作成は“机上の空論”に終わっていない

 提出された事業プランを実際に事業化することもあります。例えば、デジタルカメラで撮影した画像をプリンターで直接に印刷する「ダイレクトプリント」のアイデアは、CCEDPの受講者の提案にあったものです。

 このように事業になる可能性の高いプランについては、各事業部のトップがスポンサーとなって事業化を後押しします。

 もちろん、そこまで至る提案はそう多くはありません。ですが、事業化されるチャンスが実際にあるので、受講者たちはプランの立案に真剣に取り組む。ですから、“机上の空論”では終わっていません。

 これは、経営幹部の候補者の育成という観点からも有効です。投資する価値があると見ていますので、今後も続けていく考えです。

国内外のリーダー育成は一体的に運営している

 CCEDPでは、将来の経営幹部の候補者が世界各地から一堂に会しますが、それより下の階層におけるリーダーの育成は各地域に委ねています。

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「人事の“多国籍化”、ニッポンの実情」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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