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“飛び級”などあり得ない

坂根流後継者育成――坂根 正弘(コマツ会長)

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2008年10月21日(火)

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2001年度の最終赤字転落からV字回復を果たす。
売上高の8割を海外で稼ぐまでに躍進。
立役者の坂根会長は人材の育成を課題に挙げる。
社員が守るべき価値観をまとめたのが「コマツウェイ」。
自ら社長の行動指針を執筆するほど力を込めた。
行動指針の1つが「常に後継者育成を考える」。 後継者の育成方法についての持論とは。

坂根 正弘(コマツ会長)

さかね・まさひろ
1941年生まれ。島根県出身。63年大阪市立大学工学部卒業、小松製作所(現コマツ)入社。小松ドレッサー(現コマツアメリカ)社長などを経て2001年社長。2007年6月から現職。

(写真:陶山 勉、以下同)

 末席の取締役から10人抜きで社長に抜擢──。

 こうした社長交代を「経営者の若返りを促す」とほめそやす向きがあります。ですが、なぜそんなことができるのか私には全く分からない。

 実際に自分の後任を“大抜擢”した経営者に直接、疑問をぶつけたこともあります。「私には信じがたいことだ」とね。

 そうしたらこういう答えが返ってきました。「あいつを常務、専務と上げていたら、周囲の役員に途中でつぶされていた」と。全く納得のいかない答えですね。だって、途中でつぶされるような人に社長が務まるわけがないでしょう。

 私は45年に及ぶ会社人生の中でいろいろな人を見てきました。そこで学んだのは、人には上に行けば行くほど能力を発揮する人と、途中でダメになる人の2つのタイプがあるということです。

 課長までは随分と立派だったけれども、部長に昇進した途端に見る影もなくなってしまう。そんな人はたくさんいます。逆に課長まではそうでもなかったのに、部長になってから頭角を現し始める人がいる。課長までは態度が大きくて生意気だったけれども、部長にしたら意外に指導力を発揮するなんていうのがね。私はこのタイプだったと思います。

 人が力を発揮するかどうかはそのポジションに就いてみないと分からない。役員にしたらダメになる人もいますし、社長になる途中でいつダメになるか予測がつかないわけです。だから、末席の取締役から社長に抜擢して、思った通りの仕事ができるかどうかはものすごく疑わしいわけですよ。

 私だったら、必ずナンバー2やナンバー3、すなわち常務や専務を経験させ、そこで力を出したかどうかを見極める。さらに社長の自分にしかできないことを脇で見せる。それから社長にします。もっとも、それで社長になった途端にダメになったら、最悪なんですけどね。

 上に行けば行くほど力が発揮できる決め手は何だろうか。一言で言えば、意思決定力。あるいは判断力かな。それと誠意。いいかげんじゃないことですね。私はものすごくいいかげんなところがありますが、肝心なことには魂を込めます。誠意の「誠」という字は、「言う」を「成す」からなります。それを実践するのが基本です。

 上になればなるほど力を出せる人なのかどうか。これを見極めるとなると、トップが後継者の育成に関与して、自らの目で候補者の仕事ぶりを見て判断を下すことが大事です。私の場合、萩原敏孝会長(当時)と2人で誰を後継者にするかという話をずっとしていました。

 社長をしていた6年の間に候補者は何人も替わりましたね。それだけ後任の選定は難しい。だからこそトップの重要な仕事なんです。

子会社の社長候補をチェック

 2006年にコマツの社員が共有すべき価値観や行動指針をまとめた「コマツウェイ」という冊子を作りました。最初の章にはコマツや国内外の子会社の社長が順守すべき5つの行動指針が記されています。実はこの章は私が自ら執筆しました。社長の経験を踏まえて、「これだけは絶対に守ってほしい」と思うことがあった。それを書き残しておきたかったのです。

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