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【誤算の研究】いすゞ自動車

需要の波、読み切れず後手に回った設備投資

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2008年10月21日(火)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

1991年4月29日号より

 5年ぶりの経常赤字に転落するいすゞ自動車。生産能力不足で内需拡大に乗り遅れ、その後増産に転じたら内外での需要減に直面。立て直しに失敗すればトラック4社の再編論も再燃しそうだ。

(寺山 正一)

エンジンの鋳物部品が不足 「売りたくても売る車がなかった」

 「エンジンのシリンダーボディーやヘッドなど内製している鋳物が不足して車が作れなかった。正直、こんなに需要が膨らむとは思ってもいなかった」。いすゞ自動車の水澤譲治会長は、売りたくても売る車がなかった昨年を振り返り、悔しそうな表情をみせる。

 自動車業界が内需景気にわいていた昨年、いすゞは生産が販売にまったく追いつかず、シェアが落ち込んだ。いすゞ系のあるディーラーは「納期が50日を超えたので、かなりのお客さんを他社に奪われた」と不満を漏らす。

 この結果、90年の国内登録台数は普通トラックが4万5114台と前年を0.2%下回り、乗用車に至っては3万4619台と前年より20.2%も減ってしまった。乗用車は90年4月に主力のジェミニをフルモデルチェンジ、販売増を期待していただけにシェア低下のショックは大きい。1月の株主総会では生産・開発担当の専務など役員7人が一気に退任、「引責人事」との噂が飛び交った。

 いすゞは当初、生産が混乱した理由を「増産のために川崎工場に入れた機械が相次いで故障したから」と説明していた。しかし、エンジンの鋳物部品が不足したとなると、根本的に需要予測を誤ったと言わざるを得ない。

 エンジンのシリンダーボディーやヘッドは、自動車の性能を大きく左右する最重要部品。自動車メーカー各社は、これらの部品を外注には出さず、内製している。鋳物の製造には熟練工が必要なこともあって、急な増産は難しい。つまり、どれだけ鋳物を内製できるかで、その自動車メーカーの生産能力が決まることになる。

 飛山一男社長は、需要予測の外れを否定はしない。「昨年は国内で作った分が57万台、海外で現地生産するノックダウン分が13万台。つい3年前は国内で53万7000台、ノックダウン分が2万6000台だったんだから、いかに急増したか分かるでしょう」。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長