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【誤算の研究】日本航空

パートナーの力を過信 騒音問題で運航に制約

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2008年10月24日(金)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

1991年7月22日号より

 ヘリコプター業界最大手の朝日航洋と組んだヘリコミューター会社シティ・エアリンクの不振が続いている。未経験のヘリ分野とあって朝日航洋の力やノウハウをあてにしたのが裏目に出た。

(松田 隆)

就航率80%が響き、利用率30% 累積赤字は15億円に

 今年6月、日本最初のヘリコミューター会社であるシティ・エアリンクは経営陣を刷新した。日本航空関連事業総本部長の渡会信二常務が日航に籍を置いたままシティ・エアリンクの社長に就任し、シティ・エアリンクの龍崎孝昌専務(日航出身)も代表権を持った。

業績は超低空飛行が続いている

 1987年6月の設立後、わずか4年で2度も社長が交代したことになる。3人とも日航から派遣しているが、これまで専任社長だったのに対し今回は“非常勤”社長。業績不振が原因とすれば、表向きには、強化策とは逆行した人事と受け止められよう。だが、ある関係者は「業績立て直しのメドが全く立たない状態。今必要なのは、事業継続にしろ中止にしろ、日航自身を説得できる立場にある人。そのためには兼任の方がやりやすい」と内情を語る。

 シティ・エアリンクは日航とセゾングループの朝日航洋が主体になり、大手商社など計10社の出資を仰ぎ87年6月に設立した。

 定期便運航や旅客の扱いはお手のものだが、ヘリ部門を持たない日航。ヘリコプター運航最大手だが、旅客輸送の実績に乏しい朝日航洋。当初は、首都圏でヘリコミューター事業を展開するのに、これほど理想的な組み合わせはないとさえ言われた。

 ところが、88年6月の就航以来、鳴かず飛ばずの状態が続いている。90年度決算では1億9900万円の売上高に対し、経常赤字は約6億円、累積赤字は15億円という状況である。

 現在は9人乗り米国製ヘリ「ベル412SP」を2機保有し、成田空港、羽田空港、横浜(みなとみらい21地区)の3地点間で1日21便を運航している。料金は区間によって異なり、5620~1万7790円。しかし当初の計画では、「今ごろはヘリ10機を保有し、1日100便を運行しているはずだった」(シティ・エアリンクの龍崎専務)という。

 計画と現実の間に、なぜ大きなかい離が生じたのか。まず48ページの利用率のグラフを見てほしい。わずかずつ改善しているが、年間平均利用率は、いまだに30%程度。9席のうち6席は空のまま運航しているわけだ。

 原因はいくつか考えられる。まず就航率が年間平均80%程度と低く、客の信用を得にくい点だ(グラフ参照)。これは同じ航空便でも固定翼機が100%近い就航率を維持しているのに比べると、かなり見劣りする。回転翼機のヘリは有視界飛行しか認められていないため、悪天候に弱いのが原因だ。計器飛行が常識の固定翼機を運航している日航とすれば、想像のつかない世界だった。

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