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【誤算の研究】ニッカウヰスキー

需要読めず旧特級強化、家庭・業務用の二兎追う

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2008年10月30日(木)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

1991年10月28日号より

  1989年の酒税法改正で苦境に陥った国産洋酒メーカーにようやく回復の兆しが見え始めた中で、いまだ業績低迷にあえぐ。旧特級強化戦略にバランスを欠き、市場動向に対応しきれなかった。

(石黒 千賀子)

旧特級強化戦略が裏目に出て業績悪化

 「確かにニッカの業績は深刻だ。飲料の生産委託など、親会社として支援策は考えている。吸収合併をすることは絶対にない」

 アサヒビールの樋口広太郎社長は、傘下のニッカウヰスキー(以下ニッカ)の業績悪化で業界にくすぶっている「アサヒによる吸収合併」説をきっぱりと否定した。

 国産洋酒メーカー上位3社の90年12月期の売上高を、酒税法改正前の88年と比べると、ニッカは977億円で、15.3%落ち込んでいる。サントリーの洋酒事業部も13.8%減、キリンシーグラムも5.0%減だが、落ち込み幅ではニッカが最も大きい。


洋酒業界始まって以来の大改革、旧1、2級市場は8割消える

 今年の上期(1~6月)を見ても、ニッカの売り上げは446億円と前年同期を9.3%下回り、経常利益は45%減と低迷が続いている。これに対し、キリンシーグラムは上期、売り上げが2%増とプラスに転換、サントリーはわずかながら前年上期を下回ったものの、「7月、8月は前年比プラスに転じている。通期では必ず回復する」(井上繁・洋酒事業部長)とみており、一応底を打った。

 洋酒業界始まって以来の大改革といわれた89年4月の酒税法改正は、国産ウイスキーメーカーに厳しい試練をもたらした。

 改正で特級、1級、2級の級別が廃止され、従量課税に一本化された結果、2級酒は平均で60%も値上がりした。そのため、ウイスキー市場の4割を占めていた旧1、2級市場はこの2年間で7割が消え、壊滅に近い状況にある。反対に、特級は大幅に値下がりした。サントリーをはじめ各社は改正初年度こそ売り上げを伸ばしたものの、翌年の90年には国産旧特級はスコッチなど輸入酒の激しい価格攻勢にさらされ、軒並み売り上げを落とした。今もって旧1、2級の落ち込みを補い切れないでいる。

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