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【誤算の研究】ミノルタカメラ

開発分散、実らぬ新分野 一眼レフ固執に敗訴打撃

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2008年11月11日(火)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

1992年3月2日号より

 主力のカメラ、複写機が伸び悩み、1992年3月期は26年ぶりに赤字決算へ。技術陣の独りよがりで進めてきた製品開発をやめ、全社挙げて新規事業を育成する体質づくりを迫られている。

(長妻 昭)

 今年2月8日の深夜12時すぎ、神戸市にある田嶋英雄ミノルタカメラ社長の自宅の電話が鳴り響いた。米国ミノルタ・コーポレーションの社員から「評決はクロです。約120億円の支払い命令が出ました」との報告。田嶋社長は思わず息をのんだ。

 米国ハネウエル社との自動焦点(AF)技術などをめぐる5年にわたる特許裁判は事実上、ハネウエルに軍配が上がった。ハネウエルはAF方式の一眼レフを生産するメーカーのほとんどを訴えると発表しているが、手始めに87年当時、米国でシェアトップのミノルタが狙われた。

αシリーズの成功体験強烈過ぎてコンパクトカメラへの転換遅れる

 特許侵害は故意でないことは認められたこともあって控訴は見送る公算が大きい。巨額の賠償金は今後の経営に重くのしかかってくる。さらにハネウエルは、ミノルタ製カメラの米国への輸入差し止めを求める訴えを準備している。ミノルタのカメラ関連製品の北米向け輸出額は91年3月期で314億円に達し、今後の展開次第では大きな打撃を受ける。

 「最悪のタイミングだ」――。評決を聞いた社員から異口同音に声が上がった。91年9月中間期、複写機部門は利益を出したものの、レーザービームプリンター(LBP)など新規事業部門とカメラ部門の赤字をカバーできず、20億円の経常赤字に追い込まれた。92年3月期は、経常利益ゼロと予測しているが、実際には26年ぶりの赤字転落は避けられない雲行きだ。

 89年の中期計画で掲げた93年3月期に150億円の経常利益確保という目標達成はますます難しくなった。業績悪化の理由として景気の世界的低迷があるとしても、ほかのほとんどのカメラメーカーは経常赤字にまで落ち込んではいない。

カメラ、複写機に次ぐ新規事業を育てないと赤字体質定着の恐れも

 これほど業績が悪化した背景にはミノルタ固有の問題がある。一つは、一眼レフカメラにこだわりすぎ、コンパクトカメラブームに乗れなかったこと。もう一つは、カメラ、複写機に続く経営の柱が育っていないことだ。

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