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【誤算の研究】本田技研工業

米加一体と思い込み現地化も過信、甘さ露呈

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2008年11月13日(木)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

1992年4月6日号より

 カナダ法人が生産し米国に輸出した「シビック」が、米加自由貿易協定の関税免除基準を満たしていないと結論が出た。米関税局の判断に疑問は残るが、本田の見通しの甘さも浮かび上がった。

(高野 泰志=ニューヨーク)

 米国時間の3月2日、本田技研工業は慌ただしい週明けを迎えた。ホンダ・カナダが米国に輸出した「シビック」の関税“追徴”問題で、米関税局が“クロ”の決定を下したからだ。

 ホワイトハウスの東隣にある米財務省の関税局をホンダ・ノースアメリカの顧問弁護士が訪れたのはオフィスが開く午前9時ちょうどだった。担当者から分厚い監査レポートを受け取った弁護士は、車で5分もかからない事務所に戻り、待機中の本田関係者とリポートの分析を始めた。

結論に関して早くからクロの方向?幹部は「はめられた」と悔しがる

 しかし、リポートを細かく調べるまでもなく判断が“クロ”であることは分かっていた。というのも、監査の実務レベルの作業は2年前から行われており「その過程で関税局の感触をつかんでいた」(ホンダ・ノースアメリカの飯田治・執行副社長)からだ。「最終結論に意外感は全くなかった」(同)という。

 本田がリポートの分析を進めている最中、関税局は素早く宣伝攻勢をかけた。カナダや日本の記者を締め出し、気心が知れた米国のマスコミ向けに、説明会を開いたのだ。

 このような一方的な宣伝攻勢に反発した本田は午後2時、反論の記者会見をワシントンのナショナル・プレスクラブで開いた。関心の高さを反映し60人近い記者が集まった。

 席上、本田側は関税局を厳しく批判、不服申し立てや国際貿易裁判所への提訴を含めた“全面戦争”を宣言した。問題がここまでこじれた背後には米政府内の複雑な政治力学と、本田の見通しの甘さがあった。

 本田は北米で国境を挟んだ車種別分業体制を敷いている。「アコード」と「シビック」4ドアは、ホンダ・オブ・アメリカ・マニュファクチャリング(HAM)のオハイオ工場が担当。「シビック」3ドアはカナダのオンタリオ州アリストンにあるホンダ・カナダが組み立て、約8割を米国に輸出している。

 関税局の監査対象になったのはこの「シビック」3ドアだ。米加自由貿易協定(FTA)が発効した1989年1月から翌年3月までの15カ月間に輸出した約9万台が、FTAの関税免除基準である現地調達率50%をクリアしていたかどうかが争点だ。

 本田側の計算では現調率は69%に達し、軽く基準をクリアしていた。ところが、関税局が最終的に認めた「シビック」の現調率は46%にも満たなかった。評価に大きな差が出た最大の要因は、車両価格の10数%を占めるエンジンが現地調達と認められなかったからだ。

米関税局が問題にしたエンジンはオハイオ州で生産

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