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【誤算の研究】マツダ

相次ぐ新車開発で負担増 販売5系列体制もあだ

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2008年11月19日(水)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

1992年8月24日号より

 市場低迷で国内販売80万台を目標にした販売5系列体制は苦境に直面している。相次ぐ新車開発が固定費を押し上げ、収益力が悪化。商品戦略、販売政策ともに大幅な見直しを迫られている。

(三橋 英之)

 この7月から、マツダは約3万人の社員を対象に販売促進キャンペーンを展開している。最長96カ月の長期ローンを用意し、マツダの新車への買い替えを促す。さらに「一人一台」を合言葉に、「帰省の機会などを利用して知人への紹介販売にも力を入れてほしい」と社員にハッパをかけている。

 会社側は「これまでの社員販売制度を拡充しただけ」(広報部)と説明するが、今回のような全社的な取り組みは異例。マツダの置かれた状況の厳しさがうかがえる。「全社員が1台ずつ買ってでもしてくれない限り、とても目標販売台数は確保できない」と役員の一人は自ちょう気味につぶやく。

販売不振はさらに鮮明に

 一向に回復の兆しをみせない国内自動車市場。1~7月の軽自動車を含めた国内総販売台数は433万台強で、前年同期を6.0%下回った。

 その中でもマツダの不振は目立つ。1~7月の国内販売台数は30万5088台で、前年同期比10.2%減。今期(1993年3月期)、マツダは国内で前期実績の54万9000台を上回る58万台を売る計画を発表していた。和田淑弘社長は「前期に11の新車を出し、そのうち8車種が下期の発売。今期はこれらの新車効果で、販売は上向く」と説明してきたが、これまでのところ、もくろみは完全に外れた。

 マツダは今期の経常利益を前期比23%減の150億円と見込んでいる。しかし、これは輸出分と合わせて139万台の計画台数が確保できての話。欧米向けが中心の輸出は規制絡みでおのずと上限がある。国内販売の低迷に歯止めがかけられなければ、見通しを上回る大幅減益となろう。

 系列販売店も悲鳴を上げている。首都圏の販売店幹部は「拠点によっては販売台数が3割近く前年を下回っているところもある。うちの系列にはしばらく新車投入予定もないし、かといって手持ちのタマを売る手立てもない」とあきらめ顔。

国内80万台を目指した拡販策 体制確立とともに深刻な不振に

 マツダは88年に「B‐10」計画と呼ぶ大胆な販売拡大策を打ち出した。5カ年で国内販売台数を40万台(当時)から80万台にまで倍増させ、海外市場に依存した経営体質を改善する、という内容。この拡販策の柱が販売5系列制への移行である。

 マツダ、マツダオート、オートラマの既存3系列に、89年に新設したユーノスとオートザムの2系列が加わった。昨年11月にはマツダ系と扱い車種に重複の多かったマツダオート系をアンフィニと改称し、高級乗用車系列の性格を鮮明にした。

 計画推進の中心人物である安森寿朗専務は「B‐10」の狙いをこう説明する。「生き残るためには最低10%のシェアが必要。それには80万台を売らなければならない。トラックや大衆車のメーカーというイメージを払しょくし乗用車で上位メーカーに対抗するには、新チャネルが必要だった」。低価格車メーカーとの企業イメージを消すため、あえて販売系列からマツダの名前を外した。

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