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人の再配置が「学習のシナジー」を起こす

キリンホールディングス---加藤壹康社長

  • 星 良孝

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2008年11月21日(金)

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 日経ビジネスは11月24日号の特集で、「縮み志向を吹き飛ばせ!熱い職場」と題して従業員の士気の問題を取り上げる。連動インタビューとして、企業トップや現場のリーダーの声をお届けしていく。シリーズ第1回は飲料最大手キリンホールディングスの加藤壹康社長。

 2007年7月に持ち株会社制に移行して、多角化とグローバル化を強化する。協和発酵と経営統合し、豪ナショナルフーズを買収した。今年に入っても既に豪乳業大手デアリーファーマーズを買収。この11月も、豪連結子会社のライオンネイサンを通して、オセアニア最大の飲料会社コカコーラアマティルの買収提案を発表したばかり。買収によって多様化する組織の改革を進める加藤壹康社長は、「従業員の士気向上こそ大切」と語る。

 私たちキリンホールディングスは、次にあるべき、会社のスタイルを模索しているところです。キリングループの持ち株会社である私たちが発足した2007年7月から1年の間、昨年12月までに協和発酵との経営統合を果たしたほか、豪ナショナルフーズや豪乳業大手デアリーファーマーズの買収も決めました。私たちの組織は大きく変容しています。

 企業を成長させるためには、大切なことがいろいろとあります。「経営トップの能力が優れている」「戦略の中身も華々しい」「戦略の論理も筋が通っている」。それぞれ大切ですが、これらだけでは業績は上がりません。まずは従業員の士気が高まらないと。

加藤壹康(かとう・かずやす) 1944年11月静岡県生まれ。68年、慶應義塾大学商学部卒業後、麒麟麦酒に入社。北海道支店長などを経て、2000年に取締役九州支店長。2003年から酒類営業本部長。2006年にキリンビール社長。2007年の純粋持ち株会社制への移行に伴って、キリンホールディングス社長に就任した。(写真/皆木優子)

加藤壹康(かとう・かずやす) 1944年11月静岡県生まれ。68年、慶應義塾大学商学部卒業後、麒麟麦酒に入社。北海道支店長などを経て、2000年に取締役九州支店長。2003年から酒類営業本部長。2006年にキリンビール社長。2007年の純粋持ち株会社制への移行に伴って、キリンホールディングス社長に就任した。(写真/皆木優子)

 従業員の士気を高めるうえで重要なのは、仕事におけるチャンスの幅や成長する範囲を広げていくことだと思います。私たちは90年代に低成長の時期が続き、従業員の中に閉塞感が広がっていきました。2001年から状況の打開に取り組んできました。

働きがいの喪失で疑心暗鬼に

 01年は、同年3月に社長に就任した荒蒔康一郎・現会長が、緊急事態宣言と言える「新キリン宣言」を全社員に出した年です。キリングループが進むべきところを決めて、新しい事業に着手して、将来へのステップを作ろうとしたのです。

 旧キリンビールは90年代前半までは、90年に「キリン一番搾り生ビール」を発売して、初年度の販売量が過去の記録を更新したように、ビール事業を中心とした業容は拡大して、従業員の仕事の内容も日を追って高度化しました。業績の高まりに伴って、給与も上昇して、従業員のモチベーションは高く保たれました。

 その状況は一変したのです。ビール系飲料の出荷量のピークは94年の725万キロリットル。その後、市場規模の縮小傾向が続いて、キリングループは事業の将来を描きづらくなっていました。96年12月期に連結売上高1兆6985億円、経常利益1076億円を記録した後、業績が伸び悩みました。アサヒビールが1987年に発売したスーパードライが売り上げを伸ばすなどシェアを伸ばして、2001年におよそ50年ぶりに、キリンビールはビール・発泡酒出荷量の首位を奪われました。2001年12月期には、競合のアサヒビールが単独売上高で初めてキリンビールを抜いています。

 従業員の士気低下も顕著になっていました。「90年代前半まで業績が伸びていたのは、従業員が働いたからではなく、単純にビール市場が伸びていただけ」と、従業員が考えるようになりました。「本当に、従業員が働いたことに意味があったのか?誰でも業績は上げられたのではないか?」と、働く意味そのものに対して、キリングループのみんなが疑心暗鬼になっていた面がありました。

 新キリン宣言の趣旨は、過去の延長線上では生き残れないと明言したことでした。お客様がキリンに対して抱いている期待感やキリンに対する反応の高さが昔ほど高くないと示した。キリンが唱えてきた「お客様本位」と「品質本位」という考え方に劣化が起きていたのです。お客様との距離をもっと縮めていかなければいけないと訴えました。

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