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【誤算の研究】日本移動通信

三重投資で収益悪化 NTT方式採用が足かせ

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2008年11月26日(水)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

1995年1月30日号より

 急成長の波に乗れず1994年度中間期に赤字に転落。三重投資による減価償却費の急増が収益を圧迫する。PHS(簡易型携帯電話)の開始など、市場環境はさらに激化する。

(真弓 重孝)

 移動電話(携帯・自動車電話)会社の日本移動通信(IDO)は、1月1日付で筆頭株主のトヨタ自動車から出向していた営業部長と2人の営業副部長を出向元に戻した。事業の要(かなめ)である営業責任者3人の“解任”ともいえる人事の発令に、IDOの置かれた立場が見え隠れする。

 「1991年6月に社長に就任以来、最大の悩みは出身企業に顔が向いた社員が多いこと。会社に骨をうずめる意思を持ったプロパー社員でなければ、事業を軌道に乗せることは不可能だ」と塚田健雄社長は言う。同社の社員は現在、860人。うち90%はプロパー社員だが、課長クラスまでしか育っていない。部長、役員クラスは出向や転籍組。今回の人事は、腰掛け気分の部長や役員に対するショック療法だ。

 IDOは85年の通信自由化以来、次々と誕生した新電電の1社。中継系新電電の日本高速通信(TWJ)から分離する形で設立し、中部・首都圏でサービスする。親会社のTWJはトヨタと建設省主導で設立した会社で、実質トヨタが経営の主体になっている。IDOもトヨタを柱に、東京電力、中部電力が中核株主になっている。

3方式を提供しているのはIDOだけ

97年下期の黒字化を見込むが…

 IDOは94年度中間期で経常損失38億3300万円と赤字に転落、94年度通期も経常損失を免れず、黒字回復は早くても97年度下期になると見込まれている。赤字転落の原因は計画外の設備投資の負担増だ。

 昨春に政治問題になった米モトローラ社との交渉で、IDOは159局の無線基地局を今年9月までに増設することになった。そのために必要な設備投資総額は約600億円。当初の計画より300億円も多い。IDOは昨年10月に、資本金を114億円から229億円に倍額増資して、資金を手当てした。設備投資で膨らむ減価償却費は収益を圧迫し、94年度中間期の営業利益は前年同期比31%減の49億円に落ち込んだ。今や売上高に占める固定費の割合は、人件費を除いても6割に達する状況だ。

 「本来ならIDOは超優良会社になっている」と語るのはトヨタに次ぐ株主、東京電力の春英彦・関連事業部長。春部長がこうみるのは、IDOが手掛ける携帯電話は、不況下、最大のヒット商品になっているからだ。年末年始の商戦では、量販店の店頭で販売合戦が繰り広げられた。

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