• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

【日本を救う小さなトップランナー】
東葛工業(特殊ホースの生産)

1本から「難題」引き受けます

  • 日経ビジネス

バックナンバー

2008年11月27日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 世界に通じるモノ作り。本誌はこれまで高い技術と生産能力を持つ日本企業を多く描いてきた。その対象はトヨタ自動車やソニーといった大企業に限らない。規模が小さく、知名度が低くても、産業界に欠かせない製品や部品を作る中小企業が全国に数多くある。

 このシリーズでは本誌の人気コラム「小さなトップランナー」から優れたモノ作りの現場を紹介した記事を連続で取り上げる。

* * *

2008年3月10日号より

ロケットや艦船の設備にも使われる特殊ホースの製造を手がける。
1本からの少量発注でも引き受ける小回りの利く体制が強み。
大手メーカーとの競合が激化するが、一歩進んだ技術で引き離す。

(永井 央紀)

 イージス鑑とH2Aロケット――。受付にこんな組み合わせの写真パネルを飾っている会社はそうないだろう。しかも、年商12億円の「町工場」とも言えるような規模の会社であれば、なおさらだ。

イージス艦とロケットの写真がある本社受付で製品を手にする細井良則社長

イージス艦とロケットの写真がある本社受付で製品を手にする細井良則社長 (写真:吉田 明弘、以下同)

 そんな異色の企業、東葛工業は千葉・幕張の高速道路沿いにある工業用特殊ホースのメーカーである。食品や医薬品の製造ラインから半導体の洗浄装置、汚水処理まで様々なホースを手がける。

 2枚の写真パネルは単なる飾りではない。技術の粋を極めた2つのプロジェクトに東葛工業の製品が使われているのだ。イージス艦もロケットも数年に1つ作られるかどうかの“希少品”。東葛工業の強みは、そうした分野に部品を供給できるところにある。

 一言で言えば、どんな難しい注文でも引き受ける“便利屋さん”。汎用商品の大量生産を志向する大手メーカーは、少量発注の特殊商品を引き受けたがらない。「大型機械に100種類のホースが必要としたら、大手メーカーが受けるのは汎用品で対応できる2割。残りの8割は当社が引き受ける」。細井良則社長は業界構造をこう解説する。東葛工業の1件当たりの平均受注数は約20本。そうした発注を一つひとつ手作業で加工しているのだ。

サリン工場でも使われていた

 たかがホースと思うなかれ。「もっと肉厚を薄く」「耐圧性を高めてくれ」「柔らかい素材で作れないか」――。特殊ホースの分野は、顧客の要求を満たすのも一筋縄ではいかない。

 細井社長は常々、従業員にこう指示している。「お客さんに『それは無理です』とだけは言うな」。どんな無理難題でも、会社に持ち帰って試行錯誤してみる。要求通りの製品が難しくても、別の解決策を提示して交渉。「特注品メーカーはほかにもあるが、うちほど幅広く受けるところはない」と細井社長は自信を見せる。

「日経ビジネスが描いた日本経済の40年」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授