日経ビジネスは11月24日号の特集で、「縮み志向を吹き飛ばせ!熱い職場」と題して従業員の士気の問題を取り上げる。連動インタビューとして、企業トップや現場のリーダーの声をお届けしていく。シリーズ第4回はペットフード大手ユニ・チャームペットケアの二神軍平社長。
消費減退の逆風が強まる中で、この10月に、2009年3月期の業績予想を上方修正した。2002年から月別売上高を上回り続けている。二神社長は「組織作りのために、従業員には酒を飲めと言っている」と強調する。
よくコミュニケーションが大切と言いますが、私たちは「酒を飲む」と決めているんです。
サミット(主要国首脳会議)なども、国のトップが顔を合わせて、2泊3日といった日程で酒を飲んでいると言っても言い過ぎではないかもしれない。それで平和が保たれている面も少なからずあると思いますよ。
頻繁に会議を開いたり、会ったりしなくても、お互いに心配するということがあるでしょう。心配するのは、お互いを知っているから。一緒に酒を飲むと、心配する材料が出てきます。
「飲みニュケーション予定表」を作成する
二神軍平(ふたがみ・ぐんぺい)
1945年1月愛媛県生まれ。68年、松山商科大学(現松山大学)経営学部卒業後、大成化工(現ユニ・チャーム)に入社。85年、ユニ・チャーム取締役に就任。マーケティング本部長、国際本部長などを経て、2001年2月にユニ・チャームペットケア顧問。同年6月に社長に就任。(写真/室川イサオ)
本当に、私たちは、真面目に酒を飲んでいるんですよ。「飲みニュケーション予定表」というのをすべての部署で作っているんです。部署内で単位を決めて一緒に飲みなさいと言っている。
管理職になれば、毎週のように飲んでいます。参加者の組み合わせを変えながら、2カ月に1回というふうに決めています。事業部単位でやることもあれば、会社全体でやることもあります。予定表は半年先まで作ることにしています。
販売成績は給与に反映されませんが、飲み会をきちんと実施したかどうかは管理職の査定に反映されます。
従業員が酒を飲んで、そのまま車で帰宅したら困りますから、飲み会の最初には必ず「車に乗らない」という誓約書を書いてもらうんです。この条件さえ満たせば、飲み代はすべて会社持ちになります。社内で飲んだ分はすべて出していいと言っています。1人で飲んでも認めています。いちいち細かいことは言うなと言っています。
100回の会議よりも1回の飲み会
職場の人間が集まると、自発的に本音で仕事の話をやってくれるものです。お互いのことを話して、「あいつ」のことが分かるわけです。そうして心配する。コミュニケーションが大事だどうだじゃないでしょう。実にシンプルな仕組みです。
効果を考えれば、飲み代なんて安いものです。1回当たりの上限は設けてはいません。2次会まで会社負担しています。仮に約200人の従業員が全員3500円の飲み放題の店で飲んだとして1日70万円。これを50週続けると3500万円です。接待交際費を4000万円で抑えている会社はほとんどないでしょう。実際には、年間1000万〜2000万円の範囲に収まっています。
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