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【誤算の研究】キリンビール、サッポロビール

ビール“夏の陣”で完敗 「アサヒ包囲網」の迷走

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2008年11月28日(金)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

1997年9月1日号より

アサヒの独り勝ちで終わったビール戦争・夏の陣。
キリンの商品政策、サッポロの販売戦略のズレが追撃を阻む。
「スーパードライ」が伸び続けるアサヒとの差は縮まるか。

(管野 宏哉)

 小売店さまへ。製造日から3カ月たったビールは、新しい商品と交換させていただきます――。

 6月15日、全国紙の朝刊を派手に飾ったアサヒビールの全面広告が、この夏のビール商戦の幕開けを告げた。

 ビールの賞味期限は製造日から9カ月。国税庁が「鮮度競争を過剰にあおる恐れがある」と口頭で注意したほどの“際どい”広告だったが、アサヒは商戦がピークに達する7月中旬まで、3度にわたってこの挑戦的な広告を打ち続けた。

この夏も主導権握ったのはアサヒ

 「あれは明らかなルール違反」。サッポロビールの河島正典・取締役営業部長は憤りを隠さない。ビール各社は、これまであいまいだった賞味期限について、この春、「9カ月」という自主的な基準を設けたばかりだった。

 これに対し、アサヒの扇谷正紀・取締役営業部長は「4、5年前から現場で実践してきたことを広告にしただけ。少しでも新鮮なビールを消費者に届けたいという姿勢のどこに問題があるのか」と反論する。

 キリンビールの白石英雄・常務首都圏営業本部長が、「あの先制パンチが効いた…」と唇をかむほど、この夏のビール商戦は、アサヒ主導のペースに終始した。

キリンとアサヒの差は8.7ポイント
主力銘柄の勢力図

 実際、7月のビール出荷(課税数量)は、アサヒが前年同月を7.2%上回ったのに対し、キリンは14.7%減、サッポロも3.5%減と明暗を分けた。

 もっとも、アサヒの独り勝ちを、その「実力」とだけみる向きは少ない。むしろ、キリン、サッポロ両社の戦略のつまずきが、アサヒの快走を許してきたともいえる。

 「今年1月の卸売業者の集まりで、キリンの幹部は『一番搾りの販売に全力を注ぐ』と言った。その舌の根も乾かぬうちに、『この春からはマルチ(全方位)で攻める』と言い始めた。1996年の営業方針は『ラガー一本で行く』だった。われわれは、いったいどの言葉を信じればいいのか」

 首都圏のあるキリン系特約店の社長のつぶやきだ。

 キリンの戦略が揺れている。昨年1月に生化(なまか)した「ラガービール」が、その半年後にブランド別の売上高で「スーパードライ」に首位の座を奪われたあたりから、そのブレは一段と目立ち始めた。

 揺らぎの象徴ともいえるのが、「何をどう売るのか」というマーケティングの問題だ。

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