• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

まずは、アクション単位で「見える化」
顧客の付加価値を基準に「カイカク」

  • 山口高弘

バックナンバー

2008年12月3日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 第12回第13回では、サービス業における生産性向上のための業務プロセスの改革ケースについて紹介した。

 サービス業の成長企業の事例を俯瞰すると、業務プロセス改革の在り方に、製造業とは異なる特質があることが見えてきた。それは、サービス業には生産と消費が同時に行われる特性があり、そもそもどのようなプロセスの連鎖が顧客への付加価値を生んでいるのかがよく分からない(業務プロセスを細かく区切ってみていくことが難しい)のである。そのため、業務プロセスの改革がしづらい(何かを「なくす」ことや「くっつける」などが難しい)という問題と関連してくるのだ。

 これらの特質に対して、成長企業では、自社の業務プロセスを「見える化」し、顧客に対する「付加価値が最大化する」ようにうまく組み合わせている。

 また、サービス業の業務プロセス改革は、「業務」のみに着目して行うことは避けなければならない。サービス業は、同時性の存在により、生産と消費が同時にあるということは、提供プロセスそのものが顧客にとってのサービスであり、提供プロセスそのものに価値が生じる。このため、業務プロセスを改革する際には、「経営理念・事業理念」や「顧客に対する提供価値」を十二分に踏まえなければならない(理念や価値を踏まえないままに業務プロセスを改革すると、顧客にとって価値があったはずの業務プロセスが削除の対象となるなどしてしまう)。

 つまり、サービス業の業務プロセス改革においては「全体フローを作り、可視化もしないうちに効率化をしては絶対にいけない」ということを押えておかなければならない。

 今回は、第12回第13回の中で紹介した2社の事例を参考にして、サービス業の業務プロセス改革論について論じてみたい。

いかにしてサービスを効率的に提供するのか

 サービス業において生産性を高めるためには、大きく分けると付加価値を向上させるという方向性と、効率性を向上させるという方向性がある。第2回から第11回までの連載では、付加価値を向上させるために求められる取り組みについて紹介してきた。

 これらの取り組みは、“どちらかと言うと”需要サイドに立った視点であり、「いかにして顧客にとって魅力的なサービスを行うのか」という視点と言い換えることができる。一方で、効率性を向上させるという取り組みは、“どちらかと言うと”供給サイドに立った視点であり、「いかにしてサービスを効率的に提供するのか」が重要となる。

 今回の連載では、供給サイドにおいて効率性を向上させるために不可欠と考えられる、業務プロセス改革の方向性について論じてみたい。

顧客に対する価値を生み出す

 業務プロセス改革とは、“ビジネス・プロセス・リエンジニアリング(BPR)”と呼ばれている。ここで言うビジネス・プロセスとは、「顧客に対する価値を生み出す一連の活動」と定義され、リエンジニアリングは「コスト、品質、サービス、スピードなどの基準を劇的に改善するために、ビジネス・プロセスを根本的に考え直し、抜本的にそれをデザインし直すこと」と定義される。

 この意味で、BPRとは、本質的に顧客志向でビジネス・プロセスを抜本的にデザインし直すことと言える。

 第12回で紹介したQB HOUSEの事例を参考にすると、QB HOUSEの主要なターゲットは自分に合った髪型をキープしたい「調髪」を求める人であるため、「調髪」(=顧客が求める価値)に必要なプロセス以外はすべて切り落として非常にスリムかつ効率的な業務プロセスを構築している。

 生産と消費が同時に発生するサービス業では、業務プロセスを工程ごとに分類して効率化していくことが難しいと言われる。その中で、キュービーネットは極めて科学的にサービス工程を細分化し、それぞれの工程を最適に組み合わせることで業務プロセスの効率化に成功している。

 研究開発→調達→製造→出荷→販売→サービス、といった明確かつ大括りの製造業のバリューチェーンとは異なり、サービス業では業務プロセスを「サービス提供者の個々のアクション」単位で見ていく必要がある。

 製造業では、製造プロセスや販売をアウトソーシングするなど、バリューチェーンの各プロセス単位での効率化が図られているが、サービス業では、個々のアクション単位での効率化を図る必要がある、ということをキュービーネットの事例は示唆している。

QBハウスの実践している顧客志向のBPR

コメント3

「“世界で売りたい” 日本のニュー・サービス」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

社長に就任してずっと言っているのが ファンダメンタルズの強化。

安形 哲夫 ジェイテクト社長