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ホワイトカラーの仕事も“一環”生産できる~新セル生産改革が始まった

ブランディングの職人集団 デジサーチ アンド アドバタイジング

  • 永禮 弘之,瀬川 明秀

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2008年12月8日(月)

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永禮(ながれ):この『強い会社は社員が偉い』という本を基に今回の連載は始まりました。お客さんとの接点は基本的に社員です。その社員が元気に活躍している会社は強いのです。ではその強さを実現するためには、経営とか人事はどうしたらいいのか、という観点からこの本をまとめました。この本の中には企業の具体的な取り組みを書いてきたのですが、会社では日々新しい試みがされています。具体的な事例に関しては、もうちょっと突っ込んだ話が欲しいと思って、連載を始めました。今日は、まさにこの「社員が偉い」というコンセプトを具現化した会社と聞いてやってきました。

黒越:よろしくお願いします。お話をする前に1つだけ。僕たちは言葉に対してものすごく神経を使っています。単語1つで社内に与えるインパクトが全然違うからです。社内だけで通用する独自の言葉が外部に出る場合は、誤解を生む場合もあるのです。“かっこいい”ことを言ってしまって、虚像に縛られるのも嫌ですし、逆に一人歩きするのも嫌なのです。ですから、まず、僕らの会社のやっていることを話してもいいですか。

永禮:ええ。お願いします。

クライアントのブランドを育てることを手伝う

就職情報誌に載っている社長の似顔絵「本人を見たければ会社に来てください」

就職情報誌に載っている社長の似顔絵「本人を見たければ会社に来てください」

黒越:うちの会社は、一言で言えば、お客さんが売りたいと思っている商品のブランド作りのお手伝いをすることがメインの事業です。芸能事務所に似ているかもしれません。

 たとえば、“ちょっと人気が衰えたアーティスト”、もしくは“新人”をブランディングして育てることと仕事は近いかもしれません。アーティストは人ですけど、僕たちはモノをブランディングします。ちょっと人気が衰えてきたブランドならば磨き直します。そのためには新しい商品開発をしたり、写真をちょっときれいに撮り直すとか、もう1回売り出すためのキャッチコピーを考えるとか、そういうことをすべてトータルでやっていくのです。

 全くの新人、新しいブランドをゼロから育てる場合は、右往左往しながらやっていくんですけれども、いずれにしろ、「権限を持って」ブランド作りに取り組んでいる製作(クリエーター)集団です。

永禮:「権限を持って」とは。

黒越:普通は、クリエーターは請負仕事がほとんどです。しかし、うちの場合は、クライアントの売り上げに連動するレベニュー・シェア方式を採用しています。クライアントと業務提携をして、われわれの会社も投資することもあります。「企業再生プロジェクト」に参画する投資会社がありますが、その再生にクリエーターとして参画するイメージでしょうか。シャネルのようなスーパーブランドであれば、アートディレクターとか、ブランドマネジャーが何人もいるでしょう。しかし、そういう専門家がいないブランドっていっぱいあるのです。そこで、うちが投資をして、商標を一緒に育てていくプロジェクトをやっています。

担当ブランドの契約書づくりから制作、最終的な収益責任まで負う 

担当ブランドの契約書づくりから制作、最終的な収益責任まで負う

永禮:なるほど、ブランドを育てるとは、具体的にどういうことをしているのですか。

黒越:先ほども申し上げましたが、売り出したいブランドがあるとします。写真を撮り直す、キャッチコピーを考える、ライティングをする、ウェブを作る、実験的にリアル店舗のデザインをする、どの雑誌にどう載せるか、プレスプレゼンテーションをする、など多岐にわたります。外向きに発信されるイメージをすべて統括していく作業でもあります。一方、内部では商品開発、コンセプト作りが一番重要です。そのコンセプトをつくるためのアートディレクションも、われわれの会社の仕事になります。

ホワイトカラーの仕事にセル生産の仕組みを導入

NBO:御社がユニークなのは、通常であれば何人もの専門家が参加するこれらの仕事をすべて1人の社員が担当することだと聞きました。

黒越:1つのプロジェクトに関わる仕事すべてを1人の社員でやってもらうのが基本方針です。社員全員が「すべてのディレクションができる」こと、さらにたとえば「カメラも撮れる」など個別の実務作業もこなせるよう社員教育をしています。僕たちは「ホワイトカラー、クリエーターのセル生産」という言い方をしています。

 僕はキヤノン出身ですので、製造現場のセル生産には馴染みがあったんです。

■変更履歴

タイトル中にある一環生産は通常、一貫生産と表記しますが、今回、造語として一環生産と表記しています。初出時は「一環生産」でしたが、造語であることを強調するため、「“一環”生産」に変更しました。
[2008/12/10 13:16]

コメント1件コメント/レビュー

今回の記事のタイトルに「一環生産」とあり、興味を持ちながら読み始めると、冒頭で黒越氏が「僕たちは言葉に対してものすごく神経を使っています。単語1つで社内に与えるインパクトが全然違うからです。」とありましたので、「これ(「一環生産」という用字)はいよいよ何か意味があるのだな」と思いました。しかし、本文(頁2)には、「一貫してモノを組み立てる」とあります。「一環」は誤字なのか、それともこれからその種明かしが出てくるのか、とても楽しみです。(2008/12/08)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

今回の記事のタイトルに「一環生産」とあり、興味を持ちながら読み始めると、冒頭で黒越氏が「僕たちは言葉に対してものすごく神経を使っています。単語1つで社内に与えるインパクトが全然違うからです。」とありましたので、「これ(「一環生産」という用字)はいよいよ何か意味があるのだな」と思いました。しかし、本文(頁2)には、「一貫してモノを組み立てる」とあります。「一環」は誤字なのか、それともこれからその種明かしが出てくるのか、とても楽しみです。(2008/12/08)

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