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【誤算の研究】キューサイ(青汁の製造販売)

うーんマズい、キャベツ使用の大失態

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2008年12月8日(月)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

2000年9月25日号より

独自の販売網を構築し5期連続の増収増益を実現した矢先に、ケール100%を謳った青汁にキャベツを使用し、企業イメージが失墜。
約21億円の特損計上で減益は必至。リスク管理の改善が急務だ。

(篠原 匡)

経営陣のリスク管理の甘さが元凶

 今年7月25日、「ケール100%を謳った青汁に、キャベツを使用」という報道が新聞紙上に躍った。「うーんマズい、もう1杯」というCMで話題になったキューサイの青汁である。

 脳血栓で倒れた長谷川常雄社長が民間療法だった青汁を飲み快方に向かった――。自らの体験をもとに青汁の製造・販売を始めたのが1982年。無農薬ケールの100%使用を謳い文句に、キューサイは業績を拡大してきた。キャベツの原種であるケールは、キャベツよりも栄養素を多く含むと言われ、キューサイ青汁の売りの1つだった。

業績はずっと右肩上がり

 2000年2月期の売上高は約196億円、5期連続で増収増益を実現した。営業利益率は約28%。これはもともとの事業分野である冷凍食品部門が含まれた数字で、「青汁だけなら利益率はさらに跳ね上がる」(大和総研・平野清久チーフアナリスト)という。1997年に店頭登録し、99年に東京証券取引所2部上場も果たしている。

 4月13日に開かれた決算説明会では、2001年2月期の売上高を前年比11%増の約217億円と予想。さらなる躍進を宣言したその矢先、舞台は暗転した。2001年2月期に約21億円の特別損失を計上することになった。

 この“急成長企業”の足をすくったのは、100%ケールを謳っていたはずの青汁に、成分表示のないキャベツが使用されていたという問題である。

 ケールはビタミンA、B1、B2、C、カルシウムなどを野菜の中でも豊富に含むと言われる。そのケールを100%使用している――。それがキューサイのブランドイメージを醸成し、他社との差別化につながっていたことは事実だ。だがキャベツを使用したことで信頼は失墜。看板に対する偽りの代償として、キャベツ入り商品が出荷されたと見られる昨年12月10日から今年1月31日の間に青汁を購入した顧客に対し、計300万セットの青汁を無償提供することになった。契約者も10%ほど減少する見込みだ。

 2001年2月期の売り上げ予想は約175億円。当期利益も約30億円から5億円強と減収減益は間違いない。

 そもそもキャベツ使用のきっかけはケール不足に遡る。昨年9月に九州地方を襲った台風18号によってケール畑が被害を受けた。また「キューサイ自身が原料の有機認証を進めたことでケールの生育が遅れた」と説明する農家もいる。

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