• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

【誤算の研究】米ルーセント・テクノロジーズ(世界最大の通信機メーカー)

AT&Tから独立も経営風土変えられず
組織硬直、ネット化の波に乗り遅れ失速

  • 日経ビジネス

バックナンバー

2008年12月9日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

2001年2月5日号より

世界最大の通信機メーカーが収益低迷にもがく。
2000年10~12月期は10億ドルを超える最終損失を計上。
「事業の分離・独立の優良モデル」と言われた姿は、今はない。
過去に築いた組織運営から脱却できず、ネットの波に乗り遅れた。
社名に使われる「輝き」を、再び取り戻すことは可能なのだろうか。

(真弓 重孝)

過去最大の損失、1万人削減

 米ニューヨークの中心部マンハッタンから、クルマでわずか1時間のニュージャージー州マレーヒル。ハイウエーを下り、緑あふれる街並みを抜けると、朝の日に照らされたルーセント・テクノロジーズの白い看板が目に飛び込んでくる。ルーセントの意味「光輝く」を、文字通り示す光景だ。

 売上高4兆円、全世界で12万5000人の社員を抱える世界最大の通信機メーカーのルーセントは、1996年9月、米国最大の通信サービス会社、AT&T(米国電話電信)から分離して誕生した。一時は、AT&Tの時価総額を追い抜き、事業の分離・独立(スピンオフ)による企業再生の成功例と称され、社名通りの輝きを見せていた。

5四半期連続のマイナス成長

 だが、状況は一変した。最近の業績には、冴えを見せない。99年12月期から5四半期連続で、売上高、売上総利益とも前年同期比でマイナスの結果となった。2000年10~12月期は10億200万ドルと過去最大の最終損失を計上、従業員の1割に当たる1万人の削減に踏み切る事態に陥った。

 この間、競合するカナダのノーテル・ネットワークスは前年同期比で20%から40%の成長を続けていることを見ると対照的だ。

 業績低迷が続き株価が急落した昨年末には、フィンランドのノキアやフランスのアルカテルが買収するのではないかとの憶測が、ニューヨーク株式市場を駆けめぐった。

 「噂に対しては、回答できない」

 ナンバー2のベン・ファバイアン副会長は一蹴する。とはいえ、昨年後半から最高経営責任者(CEO)が更迭されたり、業績下方修正に対して株主から集団訴訟を提起されるなど、悪材料はそろっていた。

 株式市場がルーセントの将来性を懸念する材料になっているのが、成長分野の光伝送装置で競合するノーテルに差をつけられたこと。米調査会社のデルオロによれば、2000年第1四半期の全世界のシェアはルーセントが25%に対し、ノーテルが45%。第3四半期はノーテルが53%に対し、ルーセントは16%と差が開いた。

競合するノーテルにシェアで差をつけられた

 ルーセントの傘下には、11人のノーベル賞受賞者を輩出したベル研究所を抱え、光伝送技術の多くはベル研で生まれている。ルーセントは高密度光波長分割多重(DWDM)という最新の技術を使った製品も競合会社に先駆けて1995年に出荷、99年にはDWDMではシェアトップだった。

コメント0

「日経ビジネスが描いた日本経済の40年」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

もっと事業を効率化して、料金を下げて、消費者に貢献しないと業界はだめになってしまう。

和田 眞治 日本瓦斯(ニチガス)社長