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【誤算の研究】サン・マイクロシステムズ

ITの雄、最後の戦い

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2008年12月16日(火)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

2005年3月21日号より

シリコンバレーのコンピューターの名門が長引く業績低迷に苦悩している。
レッドハットのリナックスOSを推進するIBMや、デルに市場を奪われた。
仇敵のマイクロソフトと提携し、生き残りを目指すが、復活の道は険しい。

(ニューヨーク支局 山崎 良兵)

 「まるでカスタードが入っていない皮だけのシュークリームを食べているみたいだ」。今年2月上旬、シリコンバレーで開かれた米コンピューター大手のサン・マイクロシステムズの投資家向け説明会。会長兼CEO(最高経営責任者)のスコット・マクネリーの話を聞いていた人の多くは、物足りなさを感じずにはいられなかった。

株価はピーク時の1割以下

 毒舌で鳴らしたマクネリーがすっかりおとなしくなってしまったからだ。マクネリーが率いるサンは、長年にわたって米ソフトウエア大手のマイクロソフトと敵対してきた。「マイクロソフトは人類の敵」「サンは共有するが、マイクロソフトは盗む」「私がコンピューター業界のアカデミー賞を決めるなら、ベストホラー賞にマイクロソフトのセキュリティー技術を選びたい」。サンの創業から間もない1984年から20年以上CEOを務めるマクネリーは長年、あらゆる場面で、マイクロソフトを痛烈に批判し続けてきた。

 口だけでなく、サンは法廷でもマイクロソフトを訴えてきた。マイクロソフトによるサンの特許侵害と、ウィンドウズOS(基本ソフト)の独占的なシェアを利用した市場における競争の阻害が主な訴訟内容だった。97年に始まり2001年末まで続いた米司法省によるマイクロソフトの独占禁止法違反の訴訟にも積極的にサンは協力、マクネリー自身も法廷に立った。

宿敵マイクロソフトと和解

 そんな宿敵のマイクロソフトと、サンが昨年4月に和解したことが、最近マクネリーの舌鋒が鋭くない一番の原因だ。サンにとってコペルニクス的な戦略転換だった。「ついに、この世の終わりが来た。このままでは犬と猫も仲良くなるかもしれない」。コンピューターの業界誌である米イーウィーク誌のコラムニストは、記事でこう驚きを述べた。両社は和解と同時に包括提携し、お互いの製品サポートと技術の相互利用も発表した。

 「あらゆる企業がマイクロソフトとサンの技術を利用している。両社の提携はそれぞれの顧客企業にとってメリットがある」。マクネリーは強調する。しかしサンの和解の目的はどう見てもほかにあった。サンはマイクロソフトから独禁法問題、特許侵害問題、技術使用料などの名目で合計19億5000万ドル(約2048億円)を受け取ることになったからだ。

 「カネのために、長年忌み嫌ってきた敵の軍門に下った」。周囲からそう言われても反論することは難しい。「社内でもまさか(マイクロソフトと手を組むとは)という驚きはあった」。サンの日本法人専務で営業統括本部長の末次朝彦は打ち明ける。プライドをかなぐり捨てて、サンがマイクロソフトと手を組んだ背景には、IT(情報技術)バブルの崩壊以来、業績の低迷が深刻で危機が続いていることがある。

 ほかに選択肢がないほど、サンは瀬戸際に追い込まれていた。バブル崩壊後の2002年6月期に5億8700万ドル(約616億円)の最終赤字に転落、さらに翌6月期には34億2900万ドル(約3600億円)という巨額の赤字を計上した。売上高の減少はほぼ止まったものの、2004年6月期も最終赤字だった。

マイクロソフトと競ったのは今や昔

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