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【誤算の研究】味の素

油断と依存の罠-どう取る攻守のバランス

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2008年12月17日(水)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

2005年11月7日号より

味の素の2005年9月中間期は、営業利益が当初予想を大幅に下回る。
リジン頼みの収益構造が中国企業の台頭で揺らぐ総合食品の最大手。
トップシェアの商品分野を数多く抱える国内食品でも変調は起きていた。

(星 良孝)

リジンでの油断
甘く見た中国巨大工場の攻勢

 「欠品せず、安定的に入ることが確認できれば、11月にも、中国メーカーの製造するリジンを採用したい」

 有力配合飼料メーカーの購買担当者は日経ビジネスの取材に対してこう明かした。

 リジンとは、豚や鶏の飼料となる穀物に混ぜることで成長促進効果をもたらすアミノ酸の一種。サトウキビやトウモロコシなどを発酵させて作る。

 30%を超えるシェアを握るトップメーカーの味の素からリジンを調達しているこの会社に、大手商社から売り込みがあったのは7月。翌月早速、サンプルで物性検査をした結果、「純度と安全性で従来使っていた味の素製品と全く遜色ない」ことが分かった。

 この中国企業は、グローバル・バイオケム・テクノロジー(大成生化科技集団、GBT)である。2004年に12万トンのリジンを生産、2005年は倍増を見込む(次ページのグラフ参照)。

 「味の素のリジンの損益分岐は1kg当たり1.4~1.5ドルと見られる」(みずほ証券の佐治広シニアアナリスト)。だが商社が飼料メーカーに提示したGBTのリジン価格は、1.3~1.4ドル程度だった模様だ。

 「当社に、油断があった」。味の素の西山徹副社長執行役員は言う。

 GBTを甘く見ていたこと。そして、リジンのコストダウンのスピードを緩めてしまったこともだ。それが2005年4~6月期の業績にもろに表れた。

 下の円グラフは営業利益の内訳を示したものだ。食品加工業向け「味の素」や甘味料「アスパルテーム」などを含むアミノ酸事業が前年同期に比べて76%(96億円)減と落ち込んだ。飼料用アミノ酸に限れば76億円減。利益は1億円と黒字すれすれだ。

第1四半期は全事業減益

 飼料用アミノ酸販売額の7~8割を占めるリジンで一体何が起きたのか。

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