• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

【誤算の研究】大正製薬

リポD神話の崩壊で迷走

  • 日経ビジネス

バックナンバー

2008年12月19日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。そのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、人気シリーズ企画「誤算の研究」を毎日掲載していきます。企業戦略の現実は理論書の通りには進みません。戦略の本質は、むしろ誤算の中に隠れています。その後の成長を確実なものにした企業あり、再編の渦に巻き込まれて消滅した企業あり、ケーススタディーの対象は様々です。記事に描かれているのは過去の出来事とはいえ、時代を超えた企業経営の指針が読み取れるはずです。

* * *

2006年8月28日号より

主力のドリンク剤「リポビタンD」の不振で、業績低迷が続く。
事業の新たな柱作りに取り組むが、どれも腰が定まらない。
市場関係者は「過去の栄光にとらわれたビジョンなき迷走」と見る。

(中野目 純一)

 大衆薬最大手、大正製薬の業績悪化が止まらない。

 2006年3月期の連結売上高は前年同期比2.9%減の2714億円。連結経常利益は同14.3%減の497億円と6期連続で減少し、最高益だった2000年3月期の55%の水準に落ち込んだ。2007年3月期も減収減益を見込む。

「リポビタンD」販売額の推移

 株価も低迷している。1999年8月31日に4910円の最高値をつけた株価は現在、半分以下の2000円台前半で推移している。

 業績悪化の最大の原因は、ドリンク剤の販売不振だ。連結売上高の25%を稼ぎ出す主力商品「リポビタンD」の2006年3月期の販売額は682億円。ピークの2001年3月期から14%減少し、長期の低迷から抜け出せずにいる。粗利益率の高いドリンク剤の不振が、全体の足を引っ張る構造だ。

 大正の屋台骨であるリポDが不振に陥った背景には、過去の成長を支えたビジネスモデルの崩壊がある。

全国の薬局・薬店を組織化

 リポDの発売は今から44年前の1962年。大正はこの新商品を全国の薬局・薬店に供給し、「ファイト・一発!」のCMによる宣伝攻勢で、一大ヒット商品に育て上げた。

 薬局・薬店と直接取引する「直販メーカー」の強みを生かし、大正はリポDの特約店を約5万店まで増やした。特約店に対しては、価格面などでの取引条件の優遇、POS(販売時点情報管理)システムの貸与といったメリットを提供し、他社が簡単には入り込めない関係を築いた。

 この独自の販売組織が強みを失ったきっかけは99年の規制緩和だ。

 リポDを含むドリンク剤の一部が従来の医薬品から医薬部外品となり、一般の小売店でも販売できるようになった。その結果、ドリンク剤の販路はコンビニエンスストアやスーパーなどに広がり、大正の持つ特約店網の意味が薄れた。

株価はピークの半分以下に下落した

「日経ビジネスが描いた日本経済の40年」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

お客様が低価格に慣れてきている。

片岡 優 ジェットスター・ジャパン社長