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【日本を救う小さなトップランナー】
チャレンヂ(車体・部品の製造)

N700系、日産GT-Rを加速

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2008年12月26日(金)

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 世界に通じるモノ作り。本誌はこれまで高い技術と生産能力を持つ日本企業を多く描いてきた。その対象はトヨタ自動車やソニーといった大企業に限らない。規模が小さく、知名度が低くても、産業界に欠かせない製品や部品を作る中小企業が全国に数多くある。

 このシリーズでは本誌の人気コラム「小さなトップランナー」から優れたモノ作りの現場を紹介した記事を連続で取り上げる。

* * *

2008年10月20日号より

新幹線の新型車両「N700系」に独自の炭素繊維カバーが採用される。
高速に耐える強度と軽量さが売りで、日産「GT-R」にも部品を提供する。
マツダのル・マン24時間レース優勝で培った技術で、利益率20%を誇る。

(池田 信太朗)

 2007年7月のダイヤ改正から東海道・山陽新幹線を走り始めた新型車両「N700系」。時速270kmで日本を東西に走り抜ける。増産に伴って、旧型車両と徐々に入れ替わっている。

新幹線の先端「鼻」と呼ばれる部分を炭素繊維で製造した

新幹線の先端「鼻」と呼ばれる部分を炭素繊維で製造した(写真:都築 雅人、以下同)

 この新型車両の先頭部分を覆うカバーは目立たないが重要部品だ。これは“鼻”と呼ばれており、車両の突起部分に当たる。緊急時などに車両を牽引するための連結器を保護する役割を持っている。

 空気抵抗を減らす形状と、高速運転の振動や鳥・飛び石との衝突に耐える強度が求められる。取り外して車両を連結する場合もあるため、軽量であることも欠かせない。車体の大部分はアルミ合金で製造されているが、この部分だけは炭素繊維(カーボンファイバー)で作られている。

 巨大な炭素繊維カバーを一手に引き受けて、製造するのがチャレンヂ(埼玉県狭山市)だ。

 同社の得意とする炭素繊維は、同じ強度を持たせた鉄の重量と比べると6分の1。しかも、加熱しても収縮がないので、設計に誤差が生じない。腐食の心配もいらない。

 車両の高速化を実現するために、軽量化は不可欠だ。加えて、空気抵抗や衝突時の加圧も大きくなるため、高速化すればするほど車両には高い強度が求められる。

 用途は新幹線だけではない。

 一般車へもカーボン素材の採用が増えている。例えば日産自動車の「GT-R」には、底面に炭素繊維で作られた板が張られている。これもチャレンヂが製造しているものだ。

炭素繊維を丹念に張り合わせる「積層」工程の作業場に立つ中村敬佳社長(埼玉県の本社で)

炭素繊維を丹念に張り合わせる「積層」工程の作業場に立つ中村敬佳社長(埼玉県の本社で)

 狙いは空気抵抗の削減。部品が剥き出しの状態よりも、板で覆った方が空気抵抗は小さくなり高速化に利する。ただし、エンジン部分に近いため熱を持つ。また、鉄板で覆えば重量が増える。熱に強くて、軽く強い素材として、炭素繊維が選ばれた。

 最近では航空関係の受注も増えている。「当社の技術力への信頼が高まっている」と中村敬佳社長は笑顔を見せる。売上高経常利益率は20%前後と高収益を誇る。

 チャレンヂの独自技術は、華やかなモータースポーツで培われた。

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