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野村證券・マクドナルド~いまだから聞きたいトップ企業の“社員の作り方”

「一番稼ぐ社員が偉いわけではない」人事・座談会(前編)

  • 永禮 弘之 秋元 志保

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2009年1月19日(月)

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 100年に1度の不況と言われている今、企業が永続していくには、顧客に価値を創造し提供する社員たちが、お互いの力を引き出し合う「強い社員」になることが求められています。では、強い社員とはどんな社員なのか、育成していくためには何が必要なのか。

 今回は日本市場のトップを走り続ける野村証券の人材開発部の水野貴司氏、32年間マクドナルドに勤め現在は株式会社人財ラボで人財開発を手掛けている下山博志社長、大手通信事業会社にてプロジェクト制度の導入やプロフェッショナルの育成に従事した株式会社アプランドルの西村明子社長の3人に座談会形式でお話を伺いました。

インストラクターは名誉職

永禮(ながれ):世界中が不況の波にのみ込まれている今だからこそ、企業における人材の重要性や育成のあり方が問われてきていると思っています。

 元リーマン・ブラザーズ社員を受け入れた野村証券さんはこれから2つの文化を融合していくことになりますが、現在の野村グループにはどのような育成制度があるのでしょうか。

水野:今野村の人材開発部では、約30人のスタッフで主に国内の野村グループ1万7000人の研修を行っています。スタッフは現場で専門分野に関わった人間が集まっています。基本はジョブローテーションなので、人材開発部に在籍し続けることはほとんどありません。現場経験を持った社員が集まり、その経験を活かしながら人材開発部で育成の仕組みを考えています。

 野村の育成制度で特徴的なのはインストラクター制度ですね。新人一人ひとりにインストラクターと呼ばれる3年目から7年目ぐらいの先輩が1年間つきっきりで仕事を教えます。寮が一緒の場合は、公私問わず何から何まで教えるといったところでしょうか。

永禮:つきっきりで仕事や私生活の面倒を見るのは大変ですよね。インストラクターとして新人を指導する社員には何か特別な待遇などは用意しているのですか?

水野:特別な報酬はありません。若手にとってインストラクターになることは名誉なことですし、インストラクターには優秀な社員が選ばれてきました。インストラクターという地位と、新人を育てるという権限を与えられて、親が子供を育てたり、兄が弟の面倒をみるように育成をしていき、先輩に教えてもらったことを次の後輩に伝えていくんです。そんな仕組みが30年以上受け継がれています。

NBO:メンターとはまた違うんですよね。いわゆる先輩が後輩を指導していくってことですよね。

水野:そうですね。3年から7年目ぐらいの社員の中から、インストラクターにふさわしい社員を支店であれば支店長が指定し人事部が適当と認めた場合は、社長がインストラクターとして委嘱して1年間新人の育成に携わってもらうんです。

 また、営業専門職であるFA(ファイナンシャルアドバイザー)社員にはFA育成担当者制度があり、2年間新人の育成に携わります。

東京・大手町にあるの村証券のディーリングルーム

東京・大手町にあるの村証券のディーリングルーム。野村と旧リーマンの社員が渾然一体となって業務に当たる(写真:村田 和聡)


永禮:野村の社員はあまり辞めないという印象があるのですが、こういった先輩と新人の個と個のつながりが強いからなのかもしれませんね。

水野:人と人でつながっているという感じですね。例えば、子供の時は分からなかったけど自分が親の年になったら「あの時言われたことはこういうことだったのか」と気がついて、今度は自分の子供に自然と教えていくのと同じで、愛情を持って接してもらったら、次の人にも愛情を持って教えていけるんですね。

 報酬をつけてしまうとそのためだけに育成してしまう可能性もあるので、インストラクターには報酬がないんです。お客様の大切な資金を運用していく人材を育てる。インストラクターは会社の底辺を支える責任重大な名誉ある立場なんです。

永禮:長期間同じ時間を共有していると信頼関係も深くなってきますが、せっかく築いた信頼関係を壊す評価制度もありますよね。個人業績以外も見ているのですか。

水野:個人の評価に業績はもちろん入りますが、お客様との関係をうまく作っているか、チームワークを大切にしているかなども含まれます。

新しい評価基軸がないと育成はできない!?

下山:評価の基準に売上や利益が入っているのは当然ですが、能力評価でも売上や利益を重視する項目が多いですよね。私が在籍していた当時のマクドナルドでは、人を育てるという評価が優先順位の1番でした。人が育つから品質が上がって利益も出せる。会社のルールも高いレベルで守られる。売上と利益があっても人が育ってないと評価されませんでした。退職率が高いと評価に影響しました。

 ところが、退職してからほかの会社を見るとチームワークや育成に関する部分はあまり評価していないなと感じました。

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