• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

“口下手”技術屋社長の逆転発想と情熱

トキワ精機社長(油圧配管用継手の製造)木村洋一

2009年3月3日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

後継者難と仕事量の減少に悩む
東京都大田区で孤軍奮闘する町工場の4代目。
産業用部品「継手」にすべてを懸けて生き残った。
廃業の危機を乗り越えた裏には、
“口下手の技術屋社長”の逆転の発想と情熱がある。

PROFILE
1949年東京都生まれ。芝浦工業大学に入学するが、折からの学園紛争のあおりで授業が開かれないことに嫌気が差して19歳で中退。祖父が1932年に創業したトキワ精機に入社する。父、叔父の後を継ぎ、97年から同社4代目社長に就任。現在に至る

 中小零細の町工場が集積する東京都大田区大森。ここに本社を置くトキワ精機は1932年に創業し、「油圧用配管継手」という部品一筋で生き残ってきた。

 フォークリフトなど油圧制御の産業用車両には油を流す配管が搭載される。その配管をつなぐ部品が油圧用配管継手。中でも同社は配管を直角につなぐL字型継手「エルボ」が主力だ。

 後継者難や産業の空洞化で、大田区の町工場は年々減少。ピーク時の80年代前半に9000軒以上あった工場は4000軒台まで減ったと言われる。

 そんな中、同社は2001年以降、右肩上がりで売り上げを拡大し、07年度の年商は約24億円。約60人の従業員を雇用し、日立建機、豊田自動織機などの大手メーカー約50社を顧客に堅調な商売を続ける。

加工時間も材料も半分同社独自の「魔法の継手」

 同社が健闘しているのは、従来に比べ加工時間と原材料が半分で済む「どこにも、誰にもできない継手」(社長の木村洋一)をつくれるからだ。


従来品(上)に比べまるみ君(下)は廃棄物が少なく環境にもいい

 従来型のエルボは、鉄をL字に加工し、最後に油が通る穴を開ける。それに対して、同社の新型エルボは、もともと穴の開いたパイプを曲げるので、大幅なコスト削減ができる。「ただ、この曲げ方が厄介で、適当にやると耐久性が落ちて使い物にならない。過熱温度などを工夫して、曲げ加工にもかかわらず強度が落ちないのがウチのエルボの特徴」と木村は説明する。

 “魔法の継手”は、絶体絶命の中から生まれた。


まるみ君はフォークリフトの油圧装置の配管部分に使われる

 木村が大学を中退し、父が社長を務めていた同社に入ったのは68年、19歳の時である。跡継ぎとしての入社だったが、幼いころから図面を引いたり、機械をいじってばかりいて、人と話すのが苦手だった。

 話をするといえば、もっぱら近所の同業者との技術談義。30歳になっても大森の中でしか仕事をしようとしない息子を見かねた父が無理やり木村を営業担当にしたこともあったが、何も話せない木村は顧客から失笑されていたという。

コメント2

「挑戦者たち」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授