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【日本を救う小さなトップランナー】
ビバテック(歯ブラシの製造・販売)

居酒屋が生んだ独創的商品

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2009年2月2日(月)

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 世界に通じるモノ作り。本誌はこれまで高い技術と生産能力を持つ日本企業を多く描いてきた。その対象はトヨタ自動車やソニーといった大企業に限らない。規模が小さく、知名度が低くても、産業界に欠かせない製品や部品を作る中小企業が全国に数多くある。

 このシリーズでは本誌の人気コラム「小さなトップランナー」から優れたモノ作りの現場を紹介した記事を連続で取り上げる。
(注)内容はすべて雑誌掲載時のものです。

* * *

2007年4月2日号より

大阪・新世界の小さな居酒屋から、独創的な歯ブラシが生まれた。
360度ぐるりと植毛し、子供や障害者でも使いやすいデザインだ。
歯科医からの評価も高く、介護施設などに売り込みをかける。

(小笠原 啓)

 大阪・新世界。ナニワのシンボル通天閣の足元には、串カツ屋や大衆酒場が軒を連ね、夕方になると1日の疲れを癒やす労働者が集まってくる。

居酒屋「満津弥」のカウンターで360度歯ブラシを持つ松本芳夫社長と、妻の久栄さん

居酒屋「満津弥」のカウンターで360度歯ブラシを持つ松本芳夫社長と、妻の久栄さん (写真:福島 正造)

 その一角にある小さな居酒屋「満津弥(みつや)」で、4年前、ユニークな歯ブラシが生まれた。開発したのは店主の松本芳夫氏。カウンター越しに交わされた常連客との会話をヒントに、歯ブラシメーカー、ビバテックを創業。「デンタルΣ(シグマ)360度歯ブラシ」を製造・販売している。

 片面にしか植毛しない従来の歯ブラシとは異なり、360度歯ブラシは、柄の先を円筒状のブラシが取り囲む。小さな輪にナイロン繊維を放射状に植毛し、直径16mmの円盤状に加工。それをある程度の間隔を保ちつつ22枚重ね、柄先に差し込み固定する。

360度歯ブラシは、写真下の円盤状のブラシを重ね、柄先に差し込んで作る

360度歯ブラシは、写真下の円盤状のブラシを重ね、柄先に差し込んで作る (写真:福島 正造)

 松本社長は「従来の歯ブラシに比べ10倍以上、1万本の毛を使っている。毛の太さも0.09mmと、従来の約半分。軽い力で隅々までよく磨ける」と胸を張る。円筒状に毛が生えているので、歯と歯茎の境目を磨く時に、ブラシを傾ける必要がないのも特徴だ。

 歯科医からの評価も高い。「大阪歯科大学や東京医科歯科大学などで、360度歯ブラシを研究してもらい、歯垢除去率が高いという結果を得た」(松本社長)。実際、2004年の日本障害者歯科学会で結果が発表されている。特許も既に取得した。

 また、歯を磨く際に歯茎や頬の裏側にも毛先が当たり、刺激される。このことで唾液の分泌が促進され、歯周病予防にもなる。磨く向きで握りを変える必要がないので、歯磨きが苦手な子供や障害者でもうまく磨けるという。2005年からは2年連続でグッドデザイン賞を受賞している。

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三品 和広 神戸大学教授