永禮(ながれ):NBオンラインの連載を拝読してましたが、初めての方のために、まずはシグマクシスはどんな会社なのか、簡単に教えていただけますか。
倉重:昨年5月に設立、誕生してまだ9カ月の会社です。当社は、ICT(情報通信技術)を活用して顧客の企業価値を高めるコンサルティング・サービスを提供しています。
倉重英樹氏 (写真:菅野 勝男、以下同)
オフィスを構え、人事制度ができて、ビジネスプロセスとサービス手法を定義し終わり、社員数が220人を超えたところですね。比較的早くスタートが切れたとは思っていますが、やはり500人ぐらいを超えないと、本来掲げてきたことを実行できる体制にはならないと考えています。
それに予想外の世界的な不況で環境変化もありましたから…
永禮:成長スピードに狂いが生じた?
倉重:いや、それほどでもありません。実は昨年11月ぐらいは、お客様に提案書を持っていってもほとんど、お客様も「全部見直し期間ですから話にならない」という感じでした。それでも12月ぐらいから、商談のドアが開かれるようになってきましたね。
今回は大きな不景気ですが、需要が全くゼロになるわけではない。減ったパイを巡って競争は激しくなるということでしょう。その中で競争力を強めれば、自分たちは生きていけるチャンスが増えると思っています。
経営をじっくり考えるには絶好の機会
永禮:その競争力とは何でしょう。
倉重:20年前、ちょうど東西冷戦が終わってから労働力デフレが始まり、世界中で商品・サービスの価格競争が起きた。そのまま企業は価格競争ばかりやっていたような気がします。
みんな儲からなくなってきているのですから、今こそ、価格競争以外の競争力を本気で考えるには、いい機会。企業のトップはそういう方向を考え始めるだろう思っています。これが1つの方向性です。
もう1つあります。現時点で事業戦略を立てるのは難しいと思うんです。市場や競争環境が、どうなるかまだよく分かりませんから。そういう時期は、経営者は多少時間が空くから、空いた時間で、例えばIT戦略をどうしようか、ダイバーシティーマネジメントはどうするのか、環境対策はどうするんだとか、中長期の経営をじっくり考えてみるにはいいでしょう。
21世紀は“人の世紀”と言われていますけど、今は人事や教育を考えるにもいい時期です。我々がこうした視点を失わずに、お客様に提案していけばチャンスはあると思っています。
そう、あと、「NBオンライン」の連載ではあまり語っていなかった視点が1つあるんです。
顧客の問題解決の準備期間を思い切って「短縮」したい
永禮:価格競争ではない「競争力」についてですか?
倉重:はい。考えてみますと、企業が社内の課題を解決するプロセスって大体同じなんですね。まず、企業に課題があることが認知される。この課題を解決できるのかどうか、社内で「解決策」を検討します。
次に、どうやってプロジェクトを展開するのか、プロジェクト展開の計画を作成する。それが出来上がると、プロジェクトチームを編成。チームが編成されると、チームはRFP(Request For Proposal=提案要望書)を作って、ベンダー選定をし、最終的にベンダーと契約して、初めてプロジェクトがキックオフするわけです。
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