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【日本を救う小さなトップランナー】
坂本乙造商店(工業製品の漆などによる表面処理加工)

製品に魔法をかけて逸品に

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2009年2月17日(火)

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 世界に通じるモノ作り。本誌はこれまで高い技術と生産能力を持つ日本企業を多く描いてきた。その対象はトヨタ自動車やソニーといった大企業に限らない。規模が小さく、知名度が低くても、産業界に欠かせない製品や部品を作る中小企業が全国に数多くある。

 このシリーズでは本誌の人気コラム「小さなトップランナー」から優れたモノ作りの現場を紹介した記事を連続で取り上げる。
(注)内容はすべて雑誌掲載時のものです。

* * *

2007年6月11日号より

大手電機メーカーの社員が足しげく通う小さな会社が会津にある。
工業製品に高級感を付加する漆塗りの技術が彼らのお目当てだ。
今では国際線のファーストクラスの座席に使う部品の加工も手がける

(佐藤 嘉彦)

金属溶射処理を待つファーストクラス用座席の部品と坂本朝夫社長。手に持っているのは漆塗りの携帯電話(写真:野口勝宏)

金属溶射処理を待つファーストクラス用座席の部品と坂本朝夫社長。手に持っているのは漆塗りの携帯電話(写真:野口勝宏)

 「うちの製品に漆を塗ってもらえないか」。そんな依頼がひっきりなしに舞い込む中小企業が、城下町の面影を色濃く残す福島県会津若松市の中心部にある。従業員数わずか15人の坂本乙造(おとぞう)商店だ。坂本朝夫社長が会社の歴史を語り始めた時も、携帯電話が鳴った。「あるメーカーから、薄型テレビに塗れないかって」。電話を切ると、坂本社長はそう言って笑った。

 坂本乙造商店が最近手がけたのが、松下電器産業のデジタルカメラ「ルミックス」の限定品だ。2006年12月から、松下のウェブサイトでのみ販売されており、「いぶし銀」「玉虫」など5種類がある。松下には携帯電話の“着せ替えパネル”も納めている。過去には、ノートパソコンや扇風機などにも漆を塗ったことがあるという。

漆を本来の工業製品にしたい

 坂本乙造商店は年商約3億円のうち、半分をハンドバッグやアクセサリーなどの製造・販売で稼ぐ。残りが工業製品の表面加工。ほとんどが記念品用で、市販されても数百台止まりの限定品だ。手間がかかる割には数が限られ、長くは続かない仕事ばかりだが、「技術力や開発に向けた意欲の維持のために、この仕事はやめられない」と坂本社長は話す。

 会津には歴史ある漆器店が多い。坂本乙造商店もその1つで、1900年に創業した老舗だ。しかし、70年代、坂本社長が婿養子として、家業を手伝うようになってから、商売が大きく変わり始めた。

 きっかけは1本の電話だった。相手は東京・上野の国立科学博物館。「伝統工業の展示品を探している。おたくにある、漆を精製する鉢を譲ってもらえないだろうか」。

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