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【日本を救う小さなトップランナー】
ヒロハマ(業務缶のキャップ製造)

漏れないフタで顧客に密着

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2009年3月11日(水)

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 世界に通じるモノ作り。本誌はこれまで高い技術と生産能力を持つ日本企業を多く描いてきた。その対象はトヨタ自動車やソニーといった大企業に限らない。規模が小さく、知名度が低くても、産業界に欠かせない製品や部品を作る中小企業が全国に数多くある。

 このシリーズでは本誌の人気コラム「小さなトップランナー」から優れたモノ作りの現場を紹介した記事を連続で取り上げる。
(注)内容はすべて雑誌掲載時のものです。

* * *

2007年10月29日より

塗料や食用油などに使われる業務缶のキャップ製造で国内シェアトップ。
「中身の漏れにくさ」と「はめやすさ」を両立させるために改良を重ねる。
大量の注文でも翌日に納入する体制を築き、製缶会社の信頼を得る。

(鈴木 雅映子)

 秋晴れの休日、花壇の柵を久しぶりに塗り替えようと、近所のホームセンターまで足を運ぶ。商品棚には色とりどりのペンキが、「一斗缶」と呼ばれる18リットル入りの長方形の缶に入れられて並んでいる。

 塗料、シンナー、接着剤――。これらの業務用製品はブリキ製の缶に詰められ、店頭まで運ばれる。

 缶の部品の中でも、キャップは使い勝手を左右する重要な部分だ。「漏れにくく、はめやすい」という、相反するような性能が求められるからだ。キャップは中身の液体の取り出し口であり、外気との接触部分でもある。固く密閉しなければ中身が漏れたり、空気に触れて中身が変質する恐れがある。その半面、適度な「緩さ」もないと、はめたり、外したりしにくくなる。

 全国には150を超える製缶会社が存在するが、そこで作られる缶に使用するキャップは、主に国内の専業メーカー3社が製造している。キャップの生産を製缶会社が自ら手がけることはまれだ。化学製品から食用油、醤油などの食品まで、幅広い業務缶に対応した多種多様なキャップを生産するには手間とコストがかかり、採算が合わないからだ。

 その中で、1200種類ものキャップや、それとかみ合わせる「口金」などの缶部品を製造し、45%の国内シェアを誇る会社がある。東京都墨田区に本社を構えるヒロハマだ。

 実は、ヒロハマの顧客である製缶業界は年々、縮小の道をたどっている。缶に入れる中身のメーカーが海外に生産拠点を移していることなどから、生産量が減少。一斗缶の場合は、年1.5~2%の割合で減っている。だが、ヒロハマは2002年に国内シェアトップに躍り出た後も成長を続けており、2006年12 月期の売上高は29億円と、前年比約2%の増収となった。

言われたままの製品は作らない

廣濱泰久社長は1週間のうち半分は千葉県船橋市にある工場に出向き、生産に滞りがないか確認する

廣濱泰久社長は1週間のうち半分は千葉県船橋市にある工場に出向き、生産に滞りがないか確認する (写真:的野 弘路)

 「下請けになるな。メーカーになれ」と、廣濱泰久社長は社員に呼びかける。ヒロハマは“下請け”として取引先からの指示に従うだけではなく、独自に改良を重ねた新製品を生み出し、製缶会社に提案し、シェアを伸ばしてきた。

 例えば、醤油缶のキャップ。通常の缶はキャップをはめる際、口金との間で金属同士の摩擦が生じる。すると、口金の表面にコーティングのために塗ったニスが削られ、金属がむき出しになり、そこから錆び始める。時には、摩擦によって削られた金属片が中身に混入することもある。

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