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あえて「玉石混合人事」をしています

サトー取締役経営顧問 藤田 東久夫氏(後編)

2009年4月20日(月)

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本連載の著者、永禮弘之さんによるセミナーを開催します

「社員第一」の経営で会社を強くする!

 このセミナーでは、これからの時代に経営者や管理職が身につけるべき人事戦略について、お話しいただきます。第2部のパネルでは、社員を大事にすることで成長を遂げた企業の経営者をお迎えし、会社を強くする経営について討論していただきます。セミナーの詳細とお申し込みは、こちらから。

 

【日時】2009年5月26日(火)15:30~18:00(開場15:00)
【場所】べルサール八重洲
【受講料】2万円(税込み)

(日経ビジネス オンライン編集部)


 前回に引き続き、バーコードプリンターなどのメーカーで東証1部上場のサトーで社長、会長を務められた藤田東久夫氏のお話を紹介します。前回は、同社のユニークな改善提案のしくみ、「三行提報」を紹介しました。2回目の今回は、「玉石混交人事」や「四者還元」といった人事や利益配分のあり方を示します。


前編から読む)

理念だけでは経営できない

藤田 東久夫(ふじた・とくお)氏
株式会社サトー取締役経営顧問
1951年8月10日生まれ。75年に慶應義塾大学経済学部卒業後、日本航空株式会社に入社。85年株式会社サトーに入社。営業職、社長室等を経て90年に代表取締役社長に就任。2003年に代表取締役執行役員会長兼CEO、2007年から現任。著書に『たった三行で会社は変わる―変化と行動の経営』(ダイヤモンド社刊)

 非の打ちどころがない、高邁な経営理念だけでは、事業は成功できません。私はこの事実を、大きな失敗をして実感しました。

 上場した頃、好きなデザインを選んだりマークを入れたりして、遊び感覚で作れるシール印刷機がゲームセンターで流行っていました。

 ある日、当社にこれと似た名刺を印刷する機械を作ってほしいという依頼があったんです。これまでおつき合いをしてきた会社とは業種が違いましたが、当社の製品であるプリンターと消耗品を使うのだから当社の領域だと思い、すぐに3000台の受注契約を結びました。

 ところが、これが大失敗でした。開発製造の途中で何度も仕様が変わっていくんです。納期はそのままなので、とにかく作っては直しを繰り返したんですが、当然コストは跳ね上がります。「コストが当初よりもかかっています」という話をしても、先方は認めてくれません。

 業界が違うと商慣習が全然違うんですね。結局、何十億円もの損失を出してしまいました。どうしようかと悩んでいた矢先、何と3000台の追加注文を頂いたんです。結局、多額の損失を出していたので、そのお話は断りました。

 その時、「世の中に役立つ」という経営理念は理解できるけど、何をもって役に立つのか、どの領域で役に立ったらいいのか、自分たちの企業の強みはどこにあるのかを、もう一度整理しました。

「情報処理系はやらない」という選択

株式会社サトー
1940年創業の自動認識システムの総合メーカー。バーコード、2次元コード、RFIDなどの自動認識技術を利用して、ラベルプリンターをはじめとするハードウエアからソフトウエア、サプライ製品、保守サポートまでを含めたトータル・ソリューションをお客様に提案する

 この時の答えは今の事業展開にも反映されていますが、「動く現場からデータを集めて、それを情報処理系に届ける」のが私たちの仕事ではないかと思い至ったわけです。

 「動く現場」というのは、お店の売り場や製造現場、物流倉庫、病院など。情報処理系というのは、ホストコンピューターや基幹システムなどです。

 薬局から薬が出る、ナースステーションから薬を持ってきて患者さんに投与するなど、つまりA地点からB地点に何が移動したのかという情報を集めて情報処理系に届けることがサトーの仕事だと。だから情報処理系の事業には手を出しちゃいけないということが分かったんです。

 それまでは、「バーコードシステムのサトー」とうたっているからには、情報処理の機能も強化していかなければという議論をしていました。そのためには、どこかのメーカーの製品を担がなければならない。しかし、1社を担げば他のメーカーは全部敵になってしまいます。

「強い会社は社員が偉い」のバックナンバー

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「あえて「玉石混合人事」をしています」の著者

永禮 弘之

永禮 弘之(ながれ・ひろゆき)

エレクセ・パートナーズ代表取締役

化学会社、外資系コンサルティング会社、衛星放送会社などを経験後、2008年にエレクセ・パートナーズを設立、現在に至る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授