• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

モノを買うのに、理屈なんてない。本当は。

売り場びと対談:『新宿駅最後の小さなお店ベルク』×『東急ハンズの秘密』【後編】

  • 和田 けんじ

バックナンバー

2009年4月27日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 モノやサービスが売れないのは、景気が悪いからでも、消費マインドが冷え込んでいるからでもない。企業がビジネスモデルとマニュアルが現場を縛って、売り場が、店がつまらなくなっているからだ! ――こう話すのは、新宿駅徒歩15秒、1日1500人が訪れるビア&カフェ「ベルク」の店長、井野朋也さんと、東急ハンズでの15年に及ぶ仕入れ兼販売員の経験を本にした和田けんじさん。ふたりの対談は、いかに時間をかけて人を育て、お客さんからの支持を獲得していくかという、「長期熟成ビジネス」の醍醐味へと話が進んでいく。

※和田けんじさんの日経ビジネスオンライン連載「東急ハンズの秘密 過剰な品揃えビジネスの本質」は、こちらから


前編から読む)

――時間をかけて人を育てるというのは、今、大きな企業で最も苦手とすることかもしれません。

井野 別に人を育てようとか、大げさなことをしているつもりはないんですけど。仕事が覚えられない人とか、不器用な人でも、何だかなぁと思いながら付き合っていたら、いつの間にかお店を任せられるようなヤツになっていたという感じで。

井野さん 和田さん
(協力:面影屋珈琲店 新宿本店 撮影:中野和志 以下同)

和田 東急ハンズでも、問題があるというか、そのままだとお客さまに迷惑をかけそうな人には付っきりで教えたりすることもありますけど、基本的には任せて、放っておきます。それが大変なんですけど。

井野 先輩が後輩に対して、事細かに指示を出そうとすることがあるんですけど、そんなときはその先輩を止めます。これがまた、エネルギーを使うんですよ。

和田 それはすごくわかります。仕事に慣れてくると、後輩をコントロールしようとする人が出てきますよね。

「変えてうまくいく保証はあるんですか?」

井野 先輩を立てつつ指導するのを止めさせたり、また場合によっては、後輩の前で先輩を叱ったり。叱った後、ウラに呼んでフォローしたり。面倒臭いですけど。

和田 みんなの前で叱る相手を間違えると、その人が辞めちゃいます。

井野 そうそう。あと新人って、かまった方がいい場合もあるけれど、ある程度放っておく必要がありますよね。これはある意味、お客さんと一緒かもしれない。新人に初めて接するときは、お客さんだと思ったほうがいい。「教育」だから教えなきゃって思わないほうがいい。

和田 確かに、お客さんには声をかけたほうがいいのか、放っておいたほうがいいのか、最初に適切な距離感を見極めます。新人も同じですよね。あと、最近は平均的な答えを出すことに慣れ過ぎた若い人が増えていると思うんです。自分から問題を提起して、良い方向へ変えていこうという人がとても少ない。私がハンズをやめる直前の数年間は、特にそうでした。現場がちょっとおかしくなってきたといいうか。

井野さん

井野 そうなんですか。そういえば、気が付いたら僕もハンズに通わなくなっていますけど。現場の変化もあるかもしれないですね。ベルクでも、若い人に気が付いたら何でも提案してって言っても、他のお店でバイトしたことがある人ほど、どうしていいのかわからないみたいです。変えることを恐れている。

和田 せっかく歯ブラシを担当するんだから、君なりの歯ブラシのラインナップを提案してよって言っても、どうして今の品揃えを変える必要があるんですか? って言ったりする。変えるのはおかしいというか、危険だって。でも、どんどん新しい提案をしていかないといけないって説明しても、変えてうまくいく保証はあるんですか? って。

井野 保証なんて、ないですよね(笑)。

和田 ないですよ。僕だって、確たるニーズなんて保証できないけど、いろいろお客さんに提案してきた。だいたい、確たるニーズが確認できてから品揃えを用意したって、遅いんですよ。他のお店がとっくに並べていますよ。

コメント3件コメント/レビュー

数十年前からハンズは行ってますけど、そんなにイイお店ですかね? 本当に困った時の「最後の砦」として行ってましたので、年に1回行くか行かないかでした。最近はぜんぜん行かなくなりましたし。(2009/04/28)

「東急ハンズの謎 過剰な品揃えビジネスの本質」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

数十年前からハンズは行ってますけど、そんなにイイお店ですかね? 本当に困った時の「最後の砦」として行ってましたので、年に1回行くか行かないかでした。最近はぜんぜん行かなくなりましたし。(2009/04/28)

職人です。もうひとつ。中間搾取だけして全トラブルを職人へ振ってくる小売の方々が多いのですが、その辺りも含め論じて頂ければと思います。(2009/04/27)

短期的には赤字でも、固定客になってくれる人がいます。結局長い目で見ると黒字なんですね。いいというお客さんが増えると、興味ある人が行ってみたくなりますし。信頼する人からの情報は信じやすいですね。(2009/04/27)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

店長や売り場主任などの管理職は、パートを含む社員の声を吸い上げて戦略を立てることが重要だ。

川野 幸夫 ヤオコー会長