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自分の仕事に誇りを持てば、よりよいサービスができるのです

湯江タクシー社長 内田輝美氏(前編)

  • 永禮 弘之,秋元 志保

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2009年5月11日(月)

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 今回は2回にわたり、2007年12月から「全国子育てタクシー協会」の会長を務め、長崎県諫早市でタクシー会社(湯江タクシー)を経営している内田社長に、タクシーの存在意義見直しへの取り組みについて伺いました。今回は、地域を巻き込んで子育てタクシーサービスを始めるに当たり、新しい試みを日々支えてきたタクシー乗務員の方々に、「仕事への誇り」を感じてもらうしかけに焦点を当てます。

●セミナーのご案内
 5月26日(火)に開催するセミナー「人を切らない人事戦略こそ、企業成長のカギ!」において、著者の永禮弘之さんがファシリテーターを務めるパネルディスカッションに、内田輝美社長がパネリストとしてご登壇になります

 セミナーは現在、申し込み受付中です。この機会にぜひ、内田社長のお話を生でお聞きになってみてください。セミナーについての詳細は、こちらまで。

20代で社長就任以来「悩んでいました」

 「あなたは自分の好きな道に進みなさい」。中学3年生の時、湯江タクシーの創業者である父(清水輝雄)が他界し、跡を継いだ母からそう言われ続け、私はアナウンサーを目指して、東京の大学に通っていました。

内田輝美(うちだ・てるみ)氏
湯江タクシー社長
1967年、長崎県生まれ。日本大学芸術学部卒業。創業者である父、母が相次いで亡くなったため、1988年、弱冠20歳の若さで湯江タクシー社長に就任。現在、全国子育てタクシー協会会長、諫早市タクシー協会会長も務める。うなぎの卸加工会社を経営する夫と中学1年生の娘、小学1年生になる息子の4人家族(写真:山田 愼二、以下同)。

 ところが、父の跡を継いだ母も私が20歳の時に急死。それまで自分が家業を継ぐことなんて考えていませんでした。でも、両親が亡くなり会社をどうしようかと選択を迫られた時、「私がやります」と、気づいたらそう口にしていました。

 ただ、最初の10年間はタクシー会社を経営することに、なかなか本気になれませんでした。20代という若さもありましたが、当時のタクシー業界はとても閉鎖的な業界で、新しい企画を提案しても誰も相手にしてくれなかったんです。

 地域密着型のタクシー会社を目指そうと、ポイントカード発行や買い物代行サービスなど、新しい企画をいろいろ地元のタクシー協会に持ちかけました。でも、実現するチャンスはなく、「もう何をしてもダメだ」と思うようになっていました。周りも、タクシー業の経営に前向きになれず悩んでいる私を見て、「そのうち音を上げて辞めるだろう」と思っていたかもしれないですね。

 実際、諫早市と合併することになった頃、「もう売却しよう」と決意して、譲渡先を探しました。ところが不思議なことに、どこと交渉してもうまくまとまらなかったんです。譲渡する場合、普通は割とすぐに決まるのですが、この時はなぜか行く先々で、「もうちょっと続けてごらんよ」「市町村合併が終わったらよくなるよ」と言われてしまったのです。

 私も「そうなのかな」と思っていたら、この子育てタクシーのサービスに出合ったんです。

タクシーの価値を変えようと決意

 子育てタクシーのアイデアは、「自分が迎えに行けない時、頼める人がいない」「塾が終わって、夜遅く子供を1人で帰宅させるのは不安」「子供の送迎を安心して任せられるサービスが欲しい」という友人たちの声がきっかけでした。私自身2人の子供を育てていたので、彼女たちの気持ちがよく分かるんです。お母さんたちは便利で、安全で安心できる“足”を切望していると。

 公共交通機関で、ドア・ツー・ドアでお客様を運べるのはタクシーだけです。生活スタイルが多様化しているからこそ、私たちタクシー事業者からお客様が利用しやすいサービスを提案していかなければという思いもありました。

 「普通のタクシーではなく、子育てタクシーです。安心してお子さんを乗せてください」と、こちらから声を上げれば、今までタクシーを利用されなかったお客様も取り込めるのではないか。安心、安全というイメージが根づけば、子育てタクシーは、必ずお母さんたちの心強い子育て支援になると思ったんです。

 タクシーは、「運送業ではなくサービス業」なんです。当社の乗務員の面接では必ずそう言います。サービス業ということを理解してくれる人でないと、子育てタクシーだけでなく、お客様に合わせた新しいサービスを一緒に実現していくことはできません。

コメント2件コメント/レビュー

仕事に誇りを持っている人は人一倍努力する。なぜ一銭の得にもならないことの為に多くの時間を費やせるのか。お客のわがままに疲れた店長が好きなが社長にいわれたそうです。必ず仕事を続けていてよかったと思えるお客さんに出会えるときが来ると。その店長は今は管理職で頑張っているようです。たった一言の為に頑張れる仕事もあってもいいと私は思います。(2009/05/11)

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仕事に誇りを持っている人は人一倍努力する。なぜ一銭の得にもならないことの為に多くの時間を費やせるのか。お客のわがままに疲れた店長が好きなが社長にいわれたそうです。必ず仕事を続けていてよかったと思えるお客さんに出会えるときが来ると。その店長は今は管理職で頑張っているようです。たった一言の為に頑張れる仕事もあってもいいと私は思います。(2009/05/11)

NBOに何度も登場されている内田さんそれから、子育てタクシーですが、ほんとうにステキな取り組みをはじめられたなと思います。ほんとうに必要とされている分野に、気づいたこと、そして、従業員との軋轢的なことのなかで、みんなが変わってきたこと。このどちらもないと出来なかっただろうと思うと、頭がさがります。しんどいときこそ誇りを持つということが必要なんですね。ありがとうございます(2009/05/11)

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三品 和広 神戸大学教授