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【第3回】「モノづくりの現場」って生産工程のことだと思ってませんか?

設計工程の改善も大事なんです

  • 松田 大介

  • 久次 昌彦

バックナンバー

2009年6月3日(水)

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 最近、ホンダのインサイトとトヨタのプリウスの激突の模様が頻繁にメディアで取り上げられている。記事には様々な視点があるが、「インサイトが生まれた様々な要因を、“一言”に要約するならどんな表現がよいのだろう?」とふと考えたことがあった。

 いろいろな表現が思い浮かんだ。その中で「複数部門の連携によるコンカレント・エンジニアリング(CE)の成果」が頭の中に妙に残った。「複数部門の連携作業は、誰もが重要さを理解しつつも、実現することは難しい」、そんな思いが強かったためだろう。

複数部門で情報共有するコンカレント・エンジニアリングはやっぱり重要

 製造業を例とすると、競合よりもいち早く市場に新製品を投入してシェアを獲得しよう、そのために購買や生産、品証(品質保証)と一緒に連携しようという話は以前からよく挙がるテーマである。そこで複数工程間での情報共有の重要性からコンカレント・エンジニアリングが謳われることがある。設計工程から量産工程に進むまでの間に、工程間でできるだけ情報を共有し合い、前工程へフィードバックをかけることで量産までにかかる期間を短縮するだけでなく、不具合を減らし品質を作り込もうというものである(これをフロント・ローディングという)。

 この考え方を簡潔に述べたのが下図である。設計工程から量産に進むまでの流れを、「工程が1つずつ進んでいった場合」と、「常に次の工程からのフィードバックをかけられている場合」の2つを並べて比較している。両者の違いを確認していただきたい。

画像のクリックで拡大表示

 この考え方の例として冒頭のインサイトについて述べるなら、生産ラインでの作業を簡素化すべく見直したり、利用部品の数の削減をしたりしながら、大量生産によって安価な生産が可能な設計と生産方法を確立した。このようなことは、関係部門間で情報共有をし、前工程へフィードバックを進めていくことで実現できることである。

インサイトの事例を読んで「よし、うちも・・・」

 さて、ここでこんなことが起きやすい。それは、このようなインサイトの事例を読んだ後に「よし、うちでもこのような考え方で、改善ができるのではないか」と思った後に待ちかまえていることである。

 例えばそれはCAD(コンピューターによる設計)のような設計情報をどう扱うか、だ。このような課題を社外のベンダーに相談をすれば、間違いなく情報システムの構築を提案されてしまうだろう。「設計情報を扱うにはPCやサーバーのようなIT(情報技術)インフラとそのシステムが必要です」は、その典型例であるが、この提案そのものは間違いではないとしても、どこまで耳を傾けるべきなのだろうか。

 トヨタ自動車を例にして述べたい。トヨタにこの分野のシステムが導入される以前も、トヨタではCEが実現できていた。設計者間の情報交換や設計変更連絡票などの紙情報もそれなりのタイミングで必要とされる人に伝達されていた。つまり、CEを実現するにはこのようなシステムが必須というわけではない。

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ジェニー・ダロック 米ピーター・F・ドラッカー伊藤雅俊経営大学院学長