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注目の「デジタルサイネージ」で成長するパナソニック・ベンチャー

ヒルズに空港~電子看板4000カ所以上を設置するピーディーシー

2009年6月26日(金)

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 今から8年前の2001年、経営危機とも言える状況に陥った松下電器産業(現パナソニック)は社員、OBをも巻き込むリストラに取り組む一方で、新しいタネまきをしていた。

 パナソニック・スピンアップ・ファンド(PSUF)。同社の創業者である松下幸之助のような起業家精神を持つ社員のアイデアに投資する社内ベンチャー制度を始めていた。事業案件の審査には社外の専門家を入れ、立ち上がった後も経営のプロにチェックさせるなど、社内ベンチャー制度特有の甘さを排除。さらに、新会社は3年で黒字化、5年で累損を一掃しなければ解散させるのが条件だった。

 これまでに571件の応募があり29社が設立した。その中で生き残った会社は・・・。

 パナソニックから生まれたベンチャーたちを追う。

ディスプレーの販売・設置、そしてコンテンツの制作まで

 ―― 今日お伺いしたいテーマは3つあります。会社を立ち上げるまでの経緯と、事業内容。そして3つ目がちょっと変わってまして、「パナソニック出身のベンチャーとは何か」です。ちょっと抽象的ですみませんが。

菅原 淳之(すがわら・あつし)氏
1958年10月27日宮城県生まれ。法政大学経営学部卒業後、82年、松下電送機器(現パナソニック コミュニケーションズ)入社。89年、松下電器産業(現パナソニック)システム営業本部コンピュータシステム担当。95年、システム営業本部大型映像装置担当。2001年10月、ピーディーシー設立、現在に至る。

 菅原 まずは会社の事業について。

 当社はいわゆる業務用のディスプレーへの映像配信事業を行っています。15インチの液晶ディスプレーから、大きいものであれば、渋谷の駅前にあるようなLED(発光ダイオード)の巨大ディスプレーまで配信を扱っています

 ―― 業務用ディスプレーを販売しているのですか。

 菅原 いえ。街頭などにある業務用ディスプレーに映し出す番組や広告宣伝を流すことです。それによりディスプレーを設置した施設の集客、売り上げに貢献していくことが仕事です。

 ―― 街頭のデジタル広告・・・今注目のデジタルサイネージ・ビジネスですね。

 菅原 ええ。最初は施設に大型ディスプレーを設置する仕事を考えており、こうした大型ディスプレーにコンテンツを自ら配信する発想はなかったんです。

 実は、私自身は東京ドームとか、渋谷駅前の大型ビジョンを売る仕事をしていました。「運営はお客様がご自分でやってください」という売り方を2000年ぐらいまでしていたんです。

 ―― 大型施設に行くと、いろんな液晶モニター、ディスプレーが置いてあります。施設内の案内であったり、ニュースなどを流してたりしてます。さらに最近は、独自の商品広告も目立ちます。

 菅原 こうしたコンテンツの企画・運営は施設側の仕事です。が、これはこれで大変なんですね。だから、お客さんからはよく「装置を売って終わりなんですか」「運営にも協力してほしい」とは言われていたんです。

 家庭用テレビの場合は、テレビ放送局がコンテンツを配信しています。設置業者側は何もコンテンツを作る必要はないです。ウェブもそうです。パソコンは買えば、ネットなり映画は見られるんです。ところが、施設に設置する大型ディスプレーは買っても・・・。

 ―― 何も映らない。

 菅原 ええ。専門の放送局はありません。お客様がご自分でコンテンツを考えなければならないのです。

 証券会社や銀行はいいんですよ。例えば、クイックの市況情報やら日経CNBCの専門放送がありますから。店のフロアにテレビを置き、専門放送を流しておくだけでも、お客さんは満足してくださいます。が、それ以外の場所に似合うコンテンツが意外とない。それだけの放送局がないんですよ。

 ならば、それをやるのも面白いかなぁと思ったんです。

ピーディーシーの制作事例 (画像をクリックするとページへジャンプします)

ポスターが、このままであるはずがない

 ―― いつ頃からそのアイデアを。

 菅原 1990年代後半でしょうか。ちょうど液晶、プラズマなど薄型のテレビが普及し始めた頃です。このハードの変化と同時に、インターネットが普及し始めました。ネットの普及により、消費者に向けて積極的に広告を伝える「プッシュ型配信」もできるようになったのです。

 つまり、どこでも掲げることができる「大型で薄いテレビ」が登場する。その放送内容も自由に配信できる・・・となれば、どうなるか。

 ―― どうなるか?

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「注目の「デジタルサイネージ」で成長するパナソニック・ベンチャー」の著者

瀬川 明秀

瀬川 明秀(せがわ・あきひで)

日経ビジネス副編集長

日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ビジネスアソシエなどを経て、日経ビジネスオンライン開設後はオンライン編集がメインの業務。2012年からは日経BPビジョナリー経営研究所の研究員を兼務。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長