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人材開発の費用を真っ先に削る企業に未来はあるのか?(問題編)

教育研修費が「3K経費」になってしまった

  • 永禮 弘之,長尾 朋子

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2009年6月30日(火)

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人事の「3K経費」、教育研修費

野々村人事部長

 日本企業が、不況で真っ先に削る経費を「3K経費」と呼ぶらしい。「3K経費」とは、交通宿泊費、広告宣伝費、交際会議費の3つだ。

 上記3つのほかに、人事のもう1つの「3K経費」が教育研修費。このところの不況で、リストラや採用抑制の渦中にある企業を中心に、コスト削減のため研修予算が見直されている。

 短期的なマイナスの影響が少なく、効果の即効性が高くない、と考えられがちな教育研修。採用費、時間外手当とともに、まず経費削減のターゲットになりやすい。長期的な視点で人材投資をしても、その投資リターンを得られるのはずいぶん先のこと。その前に、会社が傾いてしまっては元も子もない。つまり「背に腹は代えられない」という理屈で教育研修費は削られる。

 また、成果主義が日本企業に浸透して以来、会社は即戦力を求めて、社員の能力開発は自己責任とする風潮が強まった。コンプライアンス(法令順守)や内部統制など、組織運営上必要な知識を習得してもらう以外の能力開発は、社員の自己啓発に委ねる会社も少なくない。とくに、もともと学業優秀な人材を採用していると自負している金融機関は、この傾向が強い。

 人材開発責任者は今年度や来年度の教育研修の実施計画について、内容、量、金額の見直しを迫られている。

 日本の人事部の代弁者、野々村さんが勤める中堅流通チェーンのマルコーでも、教育研修の見直しが「緊急対策プロジェクト」のテーマに挙がっていた。

まずは外部セミナーへの参加を見送る動きが顕著

 金曜日の午後7時、人けの少ないマルコー人事部の事務所。「緊急対策プロジェクト」の会合を終えて戻ってきた野々村さんと、研修企画担当者が、教育研修費の削減について話し合っていた。

 「経営企画室からは、売り上げが2割弱落ちてきているし、このままじゃ店舗閉鎖もあり得ると聞いています。出張費や交際費もカットされている中、教育研修費の削減は避けられないと思うのですが・・・」

 「まずは、すぐに実行できる、外部セミナーの受講を控えるようにしましょうか。来月から外部の有料セミナーへの社員派遣をストップしようと思っています」


 外部セミナーへの参加を控えたり、参加人数を減らしたりする手立ては即実行できる。実際に、毎年2月に催されるアジア最大級の人材開発展示会で、日本企業の人事・人材開発担当者が集う「HRD JAPAN 2009」の延べ参加者数は、主催者側の発表によると、約4700人で、前年比1800人(28%)減ったようだ。

コメント6件コメント/レビュー

人材が育たなくとも、自分達が引退して退職金を頂くまで会社が保てば問題なし、と無意識に思ってるんじゃないのでしょうかね。若い世代を絞って、上の世代の雇用が守られているのを見るにつけそう感じます。国家も会社も焼き畑式。後に残るは荒れ地のみ。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。(2009/07/01)

「野々村人事部長の歳時記2 人事部長100人とつくるコラム」のバックナンバー

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人材が育たなくとも、自分達が引退して退職金を頂くまで会社が保てば問題なし、と無意識に思ってるんじゃないのでしょうかね。若い世代を絞って、上の世代の雇用が守られているのを見るにつけそう感じます。国家も会社も焼き畑式。後に残るは荒れ地のみ。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。(2009/07/01)

Road to CEOに取り上げられる方で良く見かけるのが、新卒で入った大企業で海外留学させてもらって学位取得後に転職というパターン。日本企業は本当にお人好しですね。自分が株主だったら怒り心頭ですよ。自己研鑽のコストとリスクは自己負担というのが本来あるべき姿ではありませんか。ぶらさがり社員の教育に金を使うより、ムダな人材をカットして、事業に必要な人材を広く(中小企業や非正規問わず)採用するのが、健全な社会を作る第一歩だと思います。(2009/06/30)

日本の教育哲学も地に落ちたもんだ。米百俵の精神などは空言に意識している経営者・管理者が多いだろうと懸念していたが、20%もダウンさせている現状は必ず近い将来に禍根を与えるでしょう。でも 別の考え方をすれば、今の勤労者は 手取り・足取りしてやらないと、何もしないし、自己研鑽をしてみようという意識がないことも確かである。小生71歳になったこれまでにした心身共の苦労は今と比較すると異常だったかもしれない。お陰であたまはボヤキを言えるほどに健全だが、足・腰は後遺症が出て不自由を感じている。現役時代は実地研修と理論講習でシッカリしごかれた。しかし 自覚して研鑽に努めましたよ。でも 努力の見返りは必ずあったので苦は酷ではなかった。今は見返りがないではないか! 教育の甘さはあるが、見返りの無い苦労をする勤労者は出てこないのが当然でしょう。経営者は教育費削減にまで追い詰められているのだろうが、若者・中堅を育成する為の施策を真剣に考えて、安易に削減する意識だけは排除するべきでしょう。しかし 勤労者諸氏は自己研鑽に努めなさい(2009/06/30)

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