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【第6回】「赤字」という言葉にご用心~“赤字製品”をやめても、事業の赤字は減らない

  • 松田 大介

  • 久次 昌彦

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2009年7月3日(金)

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「実はあの製品って、全然儲からないんですよね」

 先日、とあるメーカー勤務の方との会話の中で出た台詞である。世間的には売れているように見えている製品なのだが、利益には貢献していないという。最近では、市場の悪化に伴って売り上げが減少してしまう中で「不採算」と判断され、整理対象となっている製品や事業の話を、読者の身の回りでも起きているのではないだろうか。

 先日、上場企業の株主総会が一段落したばかり。その中では、来期の業績回復のためにコストダウンが喫緊の課題として挙げられている。現在、コストダウンへの関心は高く、筆者も日経ビジネスオンラインの読者向けセミナーとして7月14日に開催される「創造的コストダウンが、あなたの会社を救う」というセミナーへ登壇することになった。今回のコラムでは、セミナーの中で取り上げる予定となっている「赤字製品の生産中止について意思決定する時」について述べたい。

赤字製品の生産を中止するか?

 読者にこんなシーンを思い浮かべてもらいたい。読者は製品Aから製品Eまで5つの製品を有する事業に関する意思決定者である。そして、部下から製品別の損益計算書として以下のようなリポートをもらった。

画像のクリックで拡大表示

 部下が作成した製品別の損益計算書によると、売上総利益ベースで製品Bは既に3億円の赤字、製品Cは22億円の赤字になっており、配賦される販管費(販売費及び一般管理費)によって赤字がさらに拡大。営業利益ベースで製品Bは15億円の赤字、製品Cは37億円の赤字となっており、製品A、製品D、製品Eが稼いだ営業利益分を吹き飛ばしてしまって、最終的な営業損益は13億円の赤字となっていた。この報告書の最後には、「赤字となっている製品Bと製品Cは生産中止すべき」という提案がまとめられていた。

 さて、読者が意思決定者として、部下からのこの提案に対してどのように回答するだろうか。YesかNoか。また、部下にリポートの中身について再考を促すのであれば、どんな視点を盛り込んだものをリクエストすべきだろうか。

赤字製品の生産をやめたら、赤字がさらに拡大してしまった

 実は読者が赤字製品とされていた製品Bと製品Cの生産を中止した場合、読者が見ている事業部全体の赤字がさらに拡大する可能性がある。下図は、上述した製品別損益計算書と同じ形式だが、固定費の項目を追加したものである。赤字製品とされていた製品Bと製品Cを生産中止にしたところ、全体の営業損益が13億円の赤字から26億円の赤字になってしまった。

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