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会社を“ゾンビ”にしていませんか?

黒字に満足するなかれ

2009年7月21日(火)

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 ベンチャーと言う呼び方が、多方面でされている。だか、この記事で対象としているベンチャーを、「成長型ベンチャー企業」と呼ぶ。

 もちろん、「成長型ベンチャー以外はベンチャーではない」と言っているのではない。「成長型ベンチャーのモデル」というものを認識していただきたくて、このような紹介をする次第だ。

 大学などでビジネスプランを作成したり、コンテストを行ったりしているのを見ると、成長型ベンチャーのビジネスプランと言うよりも、アイデアの事業性についての目標を、評価の対象としているように思える。

 全国に存在するインキュベーションセンターに存在するベンチャー企業なども(まだ若いフェーズにあるためか)、成長型とは言えないものが多い。

 一般にベンチャーと呼ばれる事業モデルを整理すると、次の3種類に分けられる。

(1)自己の夢実現型ベンチャー
 SOHO、家族企業の場合に見られる

(2)中小企業型ベンチャー
 ある規模の企業として安定した収益を目標とする

(3)成長型ベンチャー
 リスクと戦い成長を目指す

 (1)(2)の場合、ある程度成熟した既存の事業、または成功の先例があるビジネス領域での事業が多い。

 中でも(1)は、弁当屋、パン屋、パソコン塾など、事業主になりたいという夢実現型のモデルだ。または、移動型メロンパンショップ、地元野菜を販売するWebショップなど、新たな方式をチャンスとして起業するやり方である。こうしたケースは、学生ベンチャー、脱サラベンチャーなどに多い。

 (2)は確実性を求めるモデルで、ソフトウエア開発会社などに多く見られる。また、他の例としては広告制作会社、Webの製作会社、不動産会社、ECサイト運営会社など。

 これらは、大企業・中堅企業などからのスピンアウトで何人かが集まって、既存企業からの事業の延長上に新たな事業を計画し起業するケースが多い。この場合、これまでの事業活動内容を変える必要がなく、確実性が高くなる。

 (3)の場合は、成長の可能性がある分だけリスクは高く、失敗の可能性も充分にある。これは、「成長意欲の強い起業家に率いられた、リスクを恐れない若い企業で、製品や商品の独自性、事業の独立性、社会性、さらには国際性を持った何らかの新規性のある企業」と定義される(長谷川博和著『ベンチャーキャピタリストの実務』より)。

 (3)の成長型ベンチャーを目指したにもかかわらず、成長がストップしてしまい、(2)のようになる場合がある。このタイプを「リビングデッド」と呼ぶ。

「リビングデッド」の会社とは

 「リビングデッド」をそのまま訳すと、「生きている死者、ソンビ」と、かなり過酷な表現である。

 ベンチャーキャピタル(VC)が10社に投資したとすると、1社か2社が上場し、およそ2社が倒産などで消滅する。そして残りの6~7社は上場できず、かと言って倒産もせずに存続している状態となる。VCとしては、投資状態がそのまま継続し、回収もできず売却もできずに塩漬け状態となる。このような企業をリビングデッドと呼ぶ。

 大きな成長の期待をし投資しているにもかかわらず、成長の試みが失敗し、成長はしないが事業としては存続している。または経営者が成長への努力を怠る、またはそのリスクを回避し、黒字を出すことに満足してしまい、その結果リビングデッドとなる。“よき中小企業”となってしまうのだ。

 一方、社長が過半数以上の株を所有しているため(このケースが多い)、VCとはどうすることもできず、投資先のまま残ってしまい投資された資金を回収する目途は立たない。

 米国ではこのリビングデッドを最も嫌うと聞くが、日本のVCも去年・今年とIPOが非常に減少し、またIPOをしても期待する収益を見込めない状況となったため、リビングデッドの存在が課題になっている。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長