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見直される価値~「安心安全」国産いぐさの香りに癒される

  • 秋元 志保

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2009年7月24日(金)

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 地域の風土や文化から生まれた伝統工芸品は、私たちの生活に密着していたものでした。気軽に楽しめたはずの工芸品は今や手の届きにくい高級品となり、買い手がその価値を理解することも難しくなりました。伝統工芸を取り巻く環境は決して楽ではありません。しかし、過去にも多くの困難を乗り越え、伝統工芸は何千年、何百年と生き残ってきました。

 この連載では、こうした日本の素晴らしい伝統工芸品を守りながら、新しい工芸品の道を探すべく「JAPANブランド育成支援事業」に参画している事業者の試みと工芸品への思いを紹介していきたいと思います。

 JAPANブランド育成支援事業は、全国商工会連合会、日本商工会議所が中心となり、世界に通じる新しい商品やサービスを作り、自らの経営基盤の強化と地域経済の活性化を目指した事業です。後継者不足や市場の縮小に負けず、伝統の革新に挑む事業者たちの取り組みには、「モノ作りニッポン」が生き残るヒントがあるのかもしれません。

畳や花ござ。香りはひとつのインテリア

 真新しい畳の香り。フローリングが増えたいまの住宅事情でも、だれしも1度は嗅いだ事があるのではないでしょうか。あの香りはバニリンと呼ばれる、バニラエッセンスと同じ成分が含まれていて、森林浴をしているようなリラックス気分をもたらすのだそうです。

 私の祖母もそうでした。95歳になる祖母は足が悪く、少し前に自宅を車いすで生活できるように改装しました。段差をなくし、ほとんどがフローリングです。改装した自宅に初めて入った時「自分んちやないみたい」とつぶやいた祖母は少し戸惑っているようでした。

 ところが、唯一残した和室へ案内した途端、ふと深く息を吸って「いぐさのえぇ匂いがする」とほっとした顔になりました。いぐさの香りは「我が家」を思わせるのでしょう。

独特の織り方で作られる花ござは、丈夫で肌触りが良い
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 九州北部、佐賀県との県境に位置する福岡県大川市。のどかな風景が広がるこの街には、日本人の生活に密着した「いぐさ」の香りを包み込んだインテリアを作り、世界に発信している企業があります。それが今回ご紹介する「添島勲商店」です。

 「いぐさ」の代表的な製品と言えば畳(畳表)や花ござ。添島勲商店でも主力の商品です。畳はご存知の通り、畳の表に使われている素材。花ござは、床に敷くラグマットやカーペットのようなもの。「掛川織」と呼ばれるこの地方独特の織り方で作られる花ござは丈夫で、心地の良い肌ざわりがします。

掛川織で織られた「花ござ」
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 内側がスポンジ状になっている「いぐさ」は、汗や湿気を吸い室内を快適に保つ効果が高く、抗菌防臭にも優れているので、梅雨から夏のいまの時期に大活躍するアイテムです。また冬には保温効果も期待できるので、春夏秋冬、日本の四季に適した素材なのです。

 そして、いぐさの特徴は何と言ってもその香りでしょう。ふんわりと漂う青く爽やかな香りには、どこか懐かしい感覚を覚えます。

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