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「儲けは皆のもの、損失は個人のもの」でいい?

2009年7月30日(木)

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 「勉強になりました」

 投資で損失を被った人から、このような言葉を聞くことは意外と感じるかもしれませんが、日本ではよく耳にする言葉です。特に機関投資家の会議室では。

損失が出ればそれは個人の問題になる組織

 「オマエの言うことに耳を傾けた俺がバカだった」という本音を、やんわりと伝えられる日本語の深さを表しているのでしょうか。それとも、彼らは本当に勉強になったと思っているのでしょうか。

 通常の場合、機関投資家は投資判断を下すことにかなりの時間と労力を要求されます。組織という環境では、投資判断は一人では下せない場合が多いのです。特に新たな投資分野であれば、長時間にわたって内部書類を作成し、稟議にかけて、上層部など関係者からの承諾が必要になります。

 サラリーマンの一般的な仕事環境では、褒賞と処罰が非対称的な関係に置かれています。もし、投資が予定通りの成果を得ることができれば、それは当然、皆がかかわったという評価になります。一方、想定外に損失を被った場合、それは個人の判断に問題があったという評価になります。職を失うことはないかもしれませんが、当人は面目を失います。

前回の英文記事※1をご参照ください。

 日本の機関投資家のインセンティブ・デザインは、「上限が限定され、下限が大きい」ものになっています。投資の世界の常識である、「上限が大きく、下限が限られている」とは、まったく逆に設定されているデザインなのです。

 哀しいかな、これが日本の機関投資家の現実です。したがって、彼らは誤った判断を下すことだけは避けたい、という気持ちがかなり高く、上限の可能性を犠牲してでも、下限を保証するために行動します。リスク許容度が極めて低いのです。

前回の英文記事※2をご参照ください。

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