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ニッポンセンスから生まれた“いい家具”

喜ばれる商品は「語り合う」時間から作られる

  • 秋元 志保

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2009年8月21日(金)

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 地域の風土や文化から生まれた伝統工芸品は、私たちの生活に密着していたものでした。気軽に楽しめたはずの工芸品は今や手の届きにくい高級品となり、買い手がその価値を理解することも難しくなりました。伝統工芸を取り巻く環境は決して楽ではありません。しかし、過去にも多くの困難を乗り越え、伝統工芸は何千年、何百年と生き残ってきました。

 この連載では、こうした日本の素晴らしい伝統工芸品を守りながら、新しい工芸品の道を探すべく「JAPANブランド育成支援事業」に参画している事業者の試みと工芸品への思いを紹介していきたいと思います。

 JAPANブランド育成支援事業は、全国商工会連合会、日本商工会議所が中心となり、世界に通じる新しい商品やサービスを作り、自らの経営基盤の強化と地域経済の活性化を目指した事業です。後継者不足や市場の縮小に負けず、伝統の革新に挑む事業者たちの取り組みには、「モノ作りニッポン」が生き残るヒントがあるのかもしれません。

「家具は見た目が重要」トレンドをつねにキャッチする

 「最近の新人はよく分からない」。ゆとり世代と呼ばれる新入社員たちが社会人となりみなさんの職場にやってきてから、彼らとの付き合い方に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。一方で「言われたことをやっているのに叱られる」「仕事が終わった後職場の先輩たちと飲みに行きたくない」など、新人たちも職場での人間関係に悩んでいます。

 お互いに気を使い過ぎている部分もありますが、人間関係を築くことは仕事をする上でとても大切な要素となっています。

 伝統工芸という技術の粋を集めた世界でも、人間関係を築くことに重点を置いている企業があります。

松永祐司(まつなが・ゆうじ)氏
株式会社 松永家具代表取締役
静岡県生まれ。駒澤大学卒業後、86年株式会社松永家具へ入社。主に営業を担当する。92年、専務取締役に就任。03年に同社代表取締となる。
刻々と様変わりする現代生活にあって忘れてはならない日本人としての感性と実生活で活かされる機能の両者を家具として形にしていくために、家具作りの地として伝統のある静岡で、長年培われた技術をベースに商品開発を進めている

 「となりの人と話をしなさい」社員にそう伝えているのは静岡県で家具の製造、販売を行っている松永家具の松永祐司さん。

 お茶の産地で知られている静岡県ですが、実は日本で有数の家具の産地でもあります。その歴史は江戸時代にさかのぼります。三代目将軍徳川家光が浅間神社の造営を計画した際、日本各地から腕のいい職人たちがこの地に集まり、そのまま定住したのが静岡家具の始まりです。明治に入ると、職人たちの技術は微細な美しさを必要とする鏡台作りにも転用され、全国へ広がっていきました。

 家具の中でもとりわけ鏡台の製造地として栄えていきましたが、時代とともに住宅事情なども変わり、鏡台の販売数は激減していきます。松永家具の主力でもあった鏡台もバブルがはじけるころには、販売数は最盛期の1/3程度と厳しい状況におかれる事態に。

 「家具は見た目が重要なんです」と以前から外見の善し悪しが家具の販売に大きく影響をすると考えていた松永さんは、次の新しい波をキャッチしようと決意します。ある有名家具メーカーのデザインをしていた安間直文さんを招き、フレンチカントリー調の家具作りを始めたのです。

 そして、90年代に販売を開始したフレンチカントリー調の家具は大ヒット。それまで月平均20本の注文数だった台所周りの家具が、90本以上のも注文が入るようになりました。

 時代に合ったデザインと受け継がれてきた伝統技術が見事にマッチし、多くの人々に受け入れられたのです。

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