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なぜ、テレビ番組のコメンテーターはどんな出来事にも意見がいえるのか

思考停止に陥らず、仮説・検証を続ける訓練を

2009年8月24日(月)

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 前回は、皆さん1人ひとりが作る“これから50年の相場観”に関して書きました。皆さんの植林作業は完了しましたか? 広い区画に、植えたばかりの木がちらほら、既に多少育った木も何本かあるのでしょうか。いずれにしても、これが皆さんの現時点における相場観です。これを踏まえることで、きちんと主語、述語、目的語を持ってその内容を誰に対しても説明できるようになるはずです。

 今まで、皆さんは世の中の多くの事柄を他人事として捉えていたのではないでしょうか?しかし、この相場観が出発点となります。皆さんは、何らかのロジックを基に作り上げた明瞭な仮説を持ったのです。

相場観を初期仮説としてプロアクティブに磨いていく

 「ウイグル自治区の問題」から「レアメタルの備蓄問題」まで、これから全て世の中の出来事に対して、皆さんは仮説とロジックをもとに分析・検証し修正・進化させることができるなることが目標です。ニュースで報道される様々な出来事、読んだ本の内容、同僚と交わす会話、全てについて、その本質的意味を考えることが大切です。

 トイレで、電車の中で、歩きながら、風呂に入りながら、とにかく「理由と結果」を考え続けます。そして、語る相手がいれば、あなたの仮説とその検証結果を語り、フィードバックを獲得しましょう。そのようにして、日々、木が育って行くのです。

 今まで、仮説無しに生きていたあなたは単にあるがままに時を生きる、観光バスツアーの旅人でした。このような態度をリアクティブ(Reactive)と言います。これから、仮説を持ったあなたは、常に外界を観察し諸事の何故を探求し、働きかけていきます。このような態度を、プロアクティブ(Proactive)と言います。

 人生そのものの考え方として、二元論的に、リアクティブはダメでプロアクティブが良いということでは必ずしもありません。しかし、変革期リーダーのビジネスにおける態度としては、プロアクティブが良いのは論を待たないでしょう。

せっかく思考停止状態から抜け出したのだからもう罠には陥らない

 さらにもう1つ重要なのは、「思考停止の罠」に陥らないようにすることです。相場観という「出発点としての仮説」を持ったことで、思考停止状態から抜け出したあなたを、再び捕える罠、それは思いつき、思い込み、そして妥協です。

 よく世の中には何でもコメントする人がいます。朝のテレビ番組を見てください。様々な話題に関して、自らの意見を披露する人たちが並んでいます。あんなに簡単に、およそあらゆる世の中の出来事に対して、考え、即座に意見を述べることが出来るのでしょうか? それは、神様でもない限り無理です。では、彼らはなぜ答えることが出来るのでしょうか?

 それは、思いついたことを、そのまま喋っているからです。それが彼らのビジネスなのです。何でも思いつきをすぐ口に出す癖がついてしまうと、当然のことながら思考はそこで停止します。一段、二段、常に課題を掘り下げていく癖をつけましょう。

 思い込みも、思考停止の原因となります。話していると、必ず自分のフィールドに話を持ってくる、こういう人と話していると、例えば、世の中の問題はすべて教育問題に収斂してしまいます。それでその場を凌ぐことはできますが、あなたの仮説は深まっていきません。

 自分の十八番(フランチャイズ)があっても、敢えてその外で考え議論をしていく。そのことで、思考停止を避けると共に、より自分を逞しくすることが出来ます。

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「なぜ、テレビ番組のコメンテーターはどんな出来事にも意見がいえるのか」の著者

大上 二三雄

大上 二三雄(おおうえ・ふみお)

エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社 代表取締役/北九州市 参与

1981年東京大学工学部を卒業後、アンダーセンコンサルティング(現:アクセンチュア)入社。企業の戦略、オペレーション、IT、アウトソーシングを中心にしたさまざまな企業改革に従事。事業開発グループ統括パートナーとして事業開発・ベンチャー投資の責任者を務めた後、2003年に退社。現在、エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役。他に北九州市参与、立命館大学MBA客員教授、東京大学EMPアドバイザー、ISL幹事などを務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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