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必要なのは「未来環境シナリオ」と「ビジョン」と「戦略」

「10年後の未来環境シナリオ」の描き方

2009年9月2日(水)

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 前回の社史とその周辺を研究してみた結果は、如何でしたか?

 きっと、それなりに色々な発見が有ったのではないかと思います。そこから紡ぎだされた自社の強みと弱みに対する仮説も、しっかりと紙に書きましたね。時代の相場観が、A4の紙でせいぜい2~3枚、強みと弱みに関する仮説が1枚、合計で3~4枚でしょうか(個人差あります、無論)。

 しつこいようですが、思考停止の罠に陥らないようにして、これからそれを磨いていく(場合によっては一から書き直してしまうこともあるでしょう)、その継続的な努力を忘れてはなりません。

10年後を考えてみる

 さてここから、作成した10年+を見据えた資料を常に参照しながら、いよいよ長期的なビジョンと、実現するための戦略を考えていきます。では、長期といえば、どれくらいの期間を考えるのでしょうか?

 業種や企業の社齢、あるいは企業時計の速度により異なる部分はあると思いますが、ここでは、想像可能なぎりぎりの時間軸、10年程度先を考えていきたいと思います。

 どこからか、「このような時代の転換点で、10年先のことが判るのか!?」という声が聞こえてきそうです。確かにごもっとも。そんな先のことが判るようであれば、何にも苦労はありません。

 「今回の金融危機のようなことが起きたら、状況は全く変わるじゃないか!?」これもまた、もっともな指摘です。このような100年に一度とも言われるような不連続な変化は、簡単に予測できるものではありません。

マイビジョンとコーポレートビジョン

 ここで重要なのは、色々な要素を織り込み、とにかく自分で将来の状況に関するシナリオを作り上げていくことです。

 自分で作成した、隅から隅までを理解した未来環境シナリオ、そしてその上に構築した自社のビジョン、それを実現するための戦略。この3つのセットを、常に調和のとれた形でメンテナンスしていくことが、すなわち、長期的な視点とぶれない機軸を維持することになるのです。

 想定した10年先の状況に関して、その前提が変わった場合、それに応じて必要であればビジョン、さらには戦略を見直していく。その出発点としての整理が今回の作業なのだと理解してください。

画像のクリックで拡大表示

 ここで1つの注意すべき点があります。それは、あなたが作成するビジョンはマイビジョンであるということです。

 コーポレートとして公式のビジョンや戦略を描く場合、より多くの要素を網羅的に検討することが求められます。それはコーポレートという、多くのステークホルダーによって構成されている組織として、ある意味当然なことです。

 ただ、往々にしてその結果、(企業の性格にもよりますが)一般的には、最大公約数的でリスクに対して慎重な、勝つことより負けないための要素を重要視したものが作成されます。

 マイビジョンには、より大きな自由度があります。スタンスとしてリスクを取るのも良いし、極端に保守的になるのも良い。また検討における網羅性は、必ずしも必要条件ではありません。

コメント2件コメント/レビュー

劣化と言ってしまえば身も蓋もないことだが,プロジェクトにせよヴィジョンにせよ,国際的な展開が必要不可欠なら,複数の言語への翻訳を前提にすることは当然だろう.そして,そうすることは複数の異質な世界観に適応しようとすることは無理なのだから,われわれ自身の世界観をいかに合理的に定義してヴィジョンを組み立てていくかということに必然的に繋がっていく.十年後までのマイプロジェクトの話ではあったが,恐らく,それも複数の言語(正確でなくてよい,この言語使用者にはどう訴えるかという程度)の翻案ができるといいのだろう・(2009/09/02)

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「必要なのは「未来環境シナリオ」と「ビジョン」と「戦略」」の著者

大上 二三雄

大上 二三雄(おおうえ・ふみお)

エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社 代表取締役/北九州市 参与

1981年東京大学工学部を卒業後、アンダーセンコンサルティング(現:アクセンチュア)入社。企業の戦略、オペレーション、IT、アウトソーシングを中心にしたさまざまな企業改革に従事。事業開発グループ統括パートナーとして事業開発・ベンチャー投資の責任者を務めた後、2003年に退社。現在、エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役。他に北九州市参与、立命館大学MBA客員教授、東京大学EMPアドバイザー、ISL幹事などを務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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劣化と言ってしまえば身も蓋もないことだが,プロジェクトにせよヴィジョンにせよ,国際的な展開が必要不可欠なら,複数の言語への翻訳を前提にすることは当然だろう.そして,そうすることは複数の異質な世界観に適応しようとすることは無理なのだから,われわれ自身の世界観をいかに合理的に定義してヴィジョンを組み立てていくかということに必然的に繋がっていく.十年後までのマイプロジェクトの話ではあったが,恐らく,それも複数の言語(正確でなくてよい,この言語使用者にはどう訴えるかという程度)の翻案ができるといいのだろう・(2009/09/02)

最後の部分の「TV番組のコメンテータの無責任かつ表層的なコメントについて」まったく同感です。マスメディアとしての自覚と責任を再度チェックして大きく改善していただきたい。もしくは誰の意見かを明確にして発信していただきたい。(2009/09/02)

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