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京都ブランドを欧州に広げる「伝統」と「斬新」の新クッション

  • 秋元 志保

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2009年9月4日(金)

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 地域の風土や文化から生まれた伝統工芸品は、私たちの生活に密着していたものでした。気軽に楽しめたはずの工芸品は今や手の届きにくい高級品となり、買い手がその価値を理解することも難しくなりました。伝統工芸を取り巻く環境は決して楽ではありません。しかし、過去にも多くの困難を乗り越え、伝統工芸は何千年、何百年と生き残ってきました。

 この連載では、こうした日本の素晴らしい伝統工芸品を守りながら、新しい工芸品の道を探すべく「JAPANブランド育成支援事業」に参画している事業者の試みと工芸品への思いを紹介していきたいと思います。

 JAPANブランド育成支援事業は、全国商工会連合会、日本商工会議所が中心となり、世界に通じる新しい商品やサービスを作り、自らの経営基盤の強化と地域経済の活性化を目指した事業です。後継者不足や市場の縮小に負けず、伝統の革新に挑む事業者たちの取り組みには、「モノ作りニッポン」が生き残るヒントがあるのかもしれません。

西陣を代表する「故郷へ錦を飾る」伝統織物

 「故郷へ錦を飾る」。故郷を離れ、大きな成功をおさめて堂々と故郷へ帰ることを意味する言葉として使われているこの言葉。錦とは金糸や銀糸など多彩な糸を使った「錦織(にしきおり)」を指しています。成功のシンボルとして例えられた錦織は、京都・西陣の代名詞とも言える織物です。

 京都の織物の歴史は古く、飛鳥時代から始まったと伝えられています。朝廷には「織部司(おりべのつかさ)」という織物職人の位があったほど、織物は重要な仕事として位置付けられていました。

 戦国時代、応仁の乱により京都の織物業は壊滅状態になりましたが、戦火を逃れた職人たちが、西軍の軍地が置かれていた土地で再び織物業を開始。以来、この地は「西陣」と呼ばれ、日本を代表する伝統織物の街として世界にもその名が知れ渡るようになったのです。

 しかし、経済の発展とともに日本人の生活様式は和式から洋式へと変わり、着物などの和装離れは急速に進んで行きました。織物の産地として京都の伝統を守ってきた西陣でも、苦しい状態は続きます。

多彩な糸を使って作られる西陣の織物
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西陣から欧州へ。ゼロからのスタート

 西陣の中心地で織物問屋を営む「細尾(ほそお)」も、変化する時代の中で西陣の織物を守ろうと奔走します。

細尾代表取締役社長・細尾真生氏
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 「京都には受け継いでいかなければならない伝統が数多くあります。西陣の織物もそのひとつですが、伝統にこだわり過ぎずゼロからスタートをする気持ちで、新しい市場を開拓していかなくてはならない時だと思います」

 元禄時代よりこの地で織物業に携わってきた細尾の代表を務める細尾真生さんは、商社に勤めていた頃の人脈を頼りに、欧州進出を試みます。

 4年間ミラノの支店で繊維関係の貿易を担当していた細尾さんは、「西陣の織物を見つめ直すよい機会でした」と、外から客観的に伝統工芸品をみることで、西陣が持つ技術に、新しい可能性を見出します。

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