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私を不安にさせた生徒が教えてくれたこと

「ニッチ」が成り立つ条件とは?

  • 子安 大輔

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2010年3月10日(水)

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 私は、2005年から「スクーリング・パッド」という名前の学校の運営に携わっています。学校と言っても、認可を受けた学校法人ではないので、プロジェクトと呼んだ方が正確かもしれません。東京都世田谷区の廃校になった中学校をリノベーションした「IID 世田谷ものづくり学校」というユニークな建物の中で展開をしています。

 レストランビジネスデザイン学部という部門を主に担当しているのですが、通ってくる生徒の皆さんは、バラエティに富んでいます。年齢は大学生から60代まで非常に幅広いですし、職業も飲食業に従事している人に限らず、普通のビジネスパーソンや主婦の割合も多く、皆さんバラバラという状況です。

 開校以来、間もなく5年が経ちますが、卒業した皆さんがあちこちで活躍を始めています。今回はその中の2つのケースをご紹介して、そこから共通するものを見てみることにしたいと思います。

「ただのポークソテーでしょ?」

 1つは、東京・渋谷の駅前にある「東京トンテキ」というお店です。

 「とんてき」とは、ビフテキならぬ、とんてきということで、豚のステーキのことを指しています。もともとは三重県四日市エリアのいわゆるB級グルメで、分厚い豚肉をニンニクをきかせた濃い目のタレでソテーした料理のことを指します(ちなみに、四日市では一般的に「とんてき」とひらがなで表記することが多いようです)。

 ある日、1人の生徒さんから、「とんてきをウリにした飲食店を、東京でぜひやりたい!」と相談を受けたのです。聞いた当初は、「それって、ただのポークソテーでしょ? ポークソテーの専門店ってちゃんと成り立つんだろうか?」というのが正直な感想でした。

 全国的に見ても、豚ステーキやポークソテーの専門店というのは、おそらく非常に少ないことでしょう。誰もが知るメニューでありながら、洋食店さんのメニューの1つという位置づけに留まっているのは、やはりそれなりの難しさがあるからだと思われます。

 しかし、開店までそれなりの紆余曲折はあったものの、いざオープンしてみれば、あっという間に繁盛店の仲間入りをしました。東京トンテキでは、ボリュームたっぷりの豚肉を提供していますが、B級グルメや「メガ盛り」のブームの後押しも受けて、メディアからの取材も続きました。

 結果的に、ピーク時には並ばなくては入ることのできない、超人気店になったのです。

 もう1つは三軒茶屋(東京都世田谷区)にある「Voi Voi」というパンケーキの専門店です(ちなみに、パンケーキとホットケーキの違いについては、人によって見解も違うようですが、基本的にはほぼ同様のものと思ってください)。

 このケースも東京トンテキと同様に、最初に生徒さんから聞いた時には、少し心配になった案件です。確かに、パンケーキやホットケーキは、子供の頃に食べた楽しい記憶があるせいか、好きな人が多いようです。マクドナルドの朝メニューや、ファミリーレストランの定番商品でもあります。

 けれども、それが専門店となった時に、果たしてパンケーキだけで十分な集客、そして売り上げを確保できるのかが心配になったのです。実際に都心近郊には、いくつかのパンケーキ専門店がありますが、その数が急増しているという状況では決してありません。

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