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ネット時代のテレビを超簡単に

ボクシーのアブナー・ローネンCEOに聞く

  • 水野 博泰

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2010年10月15日(金)

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 米ニューヨーク市のベンチャー集積地「シリコンアレー」に熱気が戻ってきた。10年前のインターネットバブルで盛り上がったが、その崩壊によってほぼ壊滅したと見られていた。ところが、ソーシャルネットワーク(SNS)の普及やメディアのデジタル革命という環境変化にチャンスを見いだした起業家が続々と再集結しつつある。バブルの再来なのか、あるいはデジタル革命の起爆剤なのか。新世紀シリコンアレーに集まるデジタル革命の群像に迫る。

 第3回目は、ボクシー(Boxee)のアブナー・ローネンCEO(最高経営責任者)。同社は、映画やテレビ番組、音楽などを大画面テレビやパソコン、携帯電話などで簡単にネット視聴できるようにするコンテンツ管理ソフトウエアを開発している。映画・テレビ業界での経験はほとんどなし。既存勢力の反発を買いながらも、「テレビの視聴方法を大きく変える」という信念で突進中だ。

(聞き手は、水野 博泰=ニューヨーク支局、茂木 崇)

──事業内容はコンテンツ管理ソフトウエアの開発ということだが、分かりやすく言うと何をやろうとしているのか?

ボクシーのアブナー・ローネンCEO。イスラエル出身。テルアビブに研究開発拠点がある。社員数は32人。(撮影:水野 博泰、以下同じ)

ローネン 自分自身の実経験が起業の出発点になっている。自宅でテレビを観ているとき、ふと気づくとケーブルテレビ(CATV)の番組を観ているのではなく、パソコンを大型の薄型テレビにつないで音楽を聴いたり、写真や映像を観たりという使い方をしていることの方が多くなっていた。

 「テレビを観る」というよりも「テレビを使う」という感覚。そして、テレビを使って楽しむコンテンツの大半がインターネットとパソコンを介したデジタルメディアになっているのだ。

 それなら、もっと便利に簡単にテレビを使えるようにしてやろう、テレビの価値をもう1つ高い次元に引き上げてやろうと考えたのが、事業コンセプトになった。大きな会社をつくってやろうというわけではなく、毎日の生活で自分たちが使いたいものを自分たちの手でつくろうとしているのだ。

 重要なポイントは、テレビだけでなく、ノート型パソコンでも、デスクトップ・パソコンでも、iPhone(アイフォーン)でもアンドロイドでも、iPad(アイパッド)でも、マックでもウィンドウズでも、ゲーム機でも、同じように使える汎用的なプラットフォームになることだ。ケーブルテレビのセットトップ・ボックスのユーザー・インタフェースは最悪だ。ああいうものより、はるかに良いものを提供する。

ネット映像のための簡単メニュー画面

──それでも、なんとなく難しそう。テレビを観るときはただリラックスしていたい。複雑なことをしたくない。

ローネン その通り。ソファに座ってテレビのリモコンを握った瞬間に、人の知性は50%機能を低下し、何かをしようとするモチベーションは90%失われる(笑)。テレビの前では横になったりして、楽にしていたい。だからこそ、ボクシーのようなソフトウエアが必要になってくるのだ。

 インターネットでテレビを観る時代になっても、「スイッチを入れて、番組ガイドを見て、チャンネルを上下させて選ぶ」ぐらいの超簡単な操作で使えるようにしたい。新しい機能としては、せいぜい、時間ができたら観たい映像の順番待ちリスト(キュー)ぐらい。インターネットについて何も知らなくても、簡単な操作で膨大なデジタルコンテンツの中から好きなものを選んですぐに観られるようにすることが目標だ。

 それに、同じ映像でも携帯電話、パソコン、大画面テレビで観るのでは意味が違ってきている。地下鉄のホームや歯医者の待合室でちょっと時間をつぶしたいときには携帯電話は最高だ。自分の部屋や学校の寮ならパソコンでいい。でも友達や家族と一緒に楽しみたいというときはやっぱり大きなスクリーンのテレビだろう。テレビというのは人と人のつながりの場をつくり出す“ソーシャルなデバイス”なのだ。

──ということは、テレビを観ようとしてスイッチを入れたときに最初に出てくるメニュー機能をつくり込んでいるということなのか?

ローネン 簡単に言えば、そういうこと。メニュー画面で最初にユーザーが見るのは、フェースブックやツイッターに登録している友達が推薦しているビデオのリストだ。ユーチューブにアップされている映像でもかまわない。もちろんテレビ番組のシリーズものでもいい。米国でオンライン経由で入手可能なテレビ番組はほとんどを観られるようにしてある。

 ボクシーは友達からの推薦や検索などによって、新しい映像を発見する手伝いをする。映像を提供するのは、コンテンツ・プロバイダーやコンテンツ・アグリゲーターだ。

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