「Road to CEO」

リヴァンプ 玉塚元一氏(1) 「経営者」が枯渇する時代を予感

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2006年5月23日(火)

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 職業としての「社長」を自ら選び、活躍している人をお招きし、将来、経営層を目指す人々に、ご自身の経験を語って頂くトークセッション「Road to CEO」。第2回は流通・小売り・消費財分野を中心に企業の再生を請け負う、リヴァンプの代表パートナー、玉塚元一氏をゲストに迎えた。


 玉塚氏はご存じの通り、旭硝子、日本IBMを経てユニクロに入社、創業者柳井正氏の右腕として社長兼COOを務め、退社後、リヴァンプを立ち上げた。サラリーマンから経営者への道を歩き出したきっかけ、ユニクロ時代の柳井氏との関係、そして、今リヴァンプで目指すものを、生の言葉でお伝えする。

 司会は日経ビジネスオンライン副編集長の山中浩之と、インディペンデントコントラクター協会理事長を務め、様々な企業経営の現場に立ち会ってきた秋山進氏。テーマ別に4回に分け、火・木曜日に掲載する。

司会:山中(以下Y) 玉塚さんのご実家は証券会社を経営されていたそうですね。ご自身も「将来は経営者に」と思っていたのでしょうか。

いや、それはないですが、新人で旭硝子に入った時、同期の連中がみんなすごく優秀でね。最初の研修の時に、打ち合わせとかするじゃないですか。そうしたら、みんなが何を言っているか分からなかったんですよ。

Y え、でも日本語で話しているんですよね(笑)。

ええ。日本語ですけど、みんないっぱしの言葉や経済用語を使って発言するんですよ。心底、これはまずいと。そこで負けん気が出て、「よし、よく分かった。ここからは仕事だな、ビジネスだな」と。一生懸命やろうと思ったのは、そこからですね。

そのあと4年目に、シンガポールで部下1人と年商10億円の商売をやらせてもらいました。売上げがどんどん伸びて、ものすごく面白かったんですね。そのときに、ああ、商売とか経営というのは面白い。どうせやるんだったら、やっぱり経営者を目指してやっていこうと。

Y シンガポール行きは、どういう経緯で。

何より、海外にものすごく興味があったんです。でも当時、英語を一言もしゃべれなかったんですよ。昼休み、英会話教室に一生懸命通っていたんですが、いくら行ってもうまくならない。

だから「とにかく海外に行かせてくれ、住まわせてくれ、どこでもいいから」と頼み込んで。旭硝子はたくさん工場も拠点もありましたからね。そうしたら、ちょっと個性的な方が役員をやっていらしたんですが、その方が「行ってこい」と。

Y 英語がうまくなりたいから、行かせてくれと。よく通りましたね。

当時、英語と財務会計とコンピュータは基礎として学ばないと経営も何もないだろうと思っていた。一番難易度が高そうな英語からチャレンジしよう、と、そういう希望を出したわけです。

Y 認めた方も腹が据わってますね。で、だから、海外ならどこでもいいと。

そう。小さくていいから、リーダーとして、予算と責任をもらってやるって、とても大事じゃないですか。一番成長するし、商売全体を見て、回せる立場にいると、いろいろなことに気づけると思います。こういう経験を早めにするのは、僕はものすごく重要だと思いますね。

Y シンガポールでのユニットを任されたのは何歳の頃ですか。

27歳です。前任者が45歳ぐらいのベテランで、それが若輩の僕に代わることに、その方はものすごく不満だったんだと思います。抜擢してくれた、役員の方が、僕が行く前に、「お前の場合は、見せておいた方がいいだろう」と言って出してきたのが、前任者が常務にあてた手紙でした。「自分がこれだけ頑張ってきたのに、なぜ何も分からない若造を抜擢するのか」とあって、読んだ僕は思わず、わなわなと。

Y 「この野郎」と。

でも大事じゃないですか、そういう気持ちは。そうして「負けるものか」と言って突入したけど…。

Y どうなりました。

1年目は玉砕しました。シンガポールの英語、いわゆるシングリッシュがすごく難しかったのも原因です。本当に何を言っているか分からなくて。

Y どう建て直されたんですか。

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このコラムについて

Road to CEO

この「Road to CEO」は、昇格や継承ではなく、自らの職業として「社長」を選び、活躍している方を招いて、将来経営層を目指す人材を前に自らの経験を語って頂くトークセッション。今求められている経営者としての技術を、生の会話の中からつかんでいただきたい。この企画と運営には、経営層に特化した人材紹介サービスを展開しているリクルートエグゼクティブエージェントの協力を得た。(写真:大槻 純一)

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